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★Medalist on Ice★

メダリスト・オン・アイス、今年は大阪のなみはやドームで開催されました。私は知り合いの方のご好意で、何と見に行くことができました!!フィギュアスケートを生で見るのは初めてだったのですが、感動続きのひと時を過ごしてきました。リンクにかなり近い、ファンクラブ専用の座席で見られたので、選手との距離が本当に近く、臨場感たっぷりでした。私達は常にスタンディングオベーションしてたので、選手が気づいてくれることも多かったです。呼びかけに応えてくれた選手も多くて、すごく嬉しかったです。帰宅していち早くここに書くはずが、感動しすぎて何も書けず。筆舌に尽くし難い感動とはこのことかと思いました。でも、だいぶ時間を経て、ここに客観的に書けるかなぁ、という感じなので、ぜひ読んでください☆ただ、この時の写真というのがあまりないので、省略するか別の大会の写真等で代用しています。

何よりも贅沢だったのが、第2部に出演した選手たちの音楽が金聖響指揮によるオーケストラの生演奏だったことですね。とても厚みと迫力のある音楽に乗って、選手達はいきいきと滑っていました。最初は村主章枝から見ていきたいと思います。村主はSP使用曲の「ボレロ」を披露しました。やはりいつもとは曲全体の重みが違います。プログラムはSPとほぼ同じ構成でした。最初はトリプルルッツ+ダブルトウループのコンビネーションジャンプ。このジャンプは私達のすぐそばで跳んでいたので、かなり感動!!そしてリンクをいっぱいに使ったスケーティングは、映像で見る以上のスピード感がありました。次はトリプルフリップ。これも素晴らしかったですね。レイバックスピンにも観客席が大いに沸きました。中盤のスパイラルシークエンスは村主の持ち味のひとつ。各大会で高い評価を得ているだけあって、とても見ごたえがあります。安定感も柔軟性も抜群、じっくりと見せてくれますね。音楽に合わせた表現が素晴らしいと思います。最後のジャンプはダブルアクセルフライングシットスピン足換えコンビネーションスピンなどを見せ、最大の見せ場ストレートラインステップシークエンスに入っていきます。情熱的で躍動感のあるステップは本当に素晴らしかったです。演技が終わってからは、観客への挨拶をしっかりとしてくれた姿が印象的でした。全日本選手権で表彰台を逃し、世界選手権代表権獲得はなりませんでした。それでも、村主は村主らしくこの場で最高のパフォームを見せてくれました。きっと四大陸選手権でも素晴らしい演技をしてくれるはずです。

動画は↓
村主章枝 2006 Medalist on Ice「ボレロ」

続いて、織田信成。2年連続の世界選手権出場を決めました。織田はSPで滑ったことのある「セビリアの理髪師」を笑顔で楽しげに披露しました。最初は高さのあるトリプルアクセルを見せました。織田のジャンプの高さと滑らかさには、間近で見ていて本当に驚きました!!次のコンビネーションは後ろのトリプルルッツ+トリプルトウループで少しバランスを崩しましたが、堪えましたね。エキシビションでも難易度の高いジャンプを見せてくれます。全身の動きで楽しそうに表現していますね。スピンの得意な織田が見せる足換えコンビネーションスピンは、回転速度と安定感が見ものです。曲に合わせた動きもいいですね。観客を引き込んで演技しています。続くステップからのトリプルフリップも綺麗でした。フライングシットスピンはポジション、回転ともに文句なし。ステップのときには私達の座席のすぐそばまで来て、サービス精神旺盛の彼らしいパフォーマンスをしてくれました。演技が終わった後も、観客に何度も何度も手を振ったり頭を下げたりしていました。ファンクラブ席への格別の配慮も…?w見にきた人を楽しませようという気持ちがよく伝わってきました。世界選手権でも素晴らしい滑りを見せてくれることでしょう。昨年の4位以上の成績を…!という気持ちになりますね。アンコールでは今季FS曲であるチャイコフスキーの「交響曲第4番」を見せてくれました。ステップ、ジャンプ、スピンと豪華なアンコールでした。

動画は↓
織田信成 2006 Medalist on Ice「セビリアの理髪師」

中野友加里は今季EX使用曲の「Claudine」を見せました。マキシムのピアノ曲を今回はオーケストラの生演奏版で滑ります。世界選手権代表権を得た喜びが伝わってくる表情と演技が見られました。この薄い緑色の衣装は彼女の印象やこのClaudineの曲とよく合っていますね。最初のジャンプはトリプルトウループ。中野らしいキャッチフットのスピン、優雅な曲に乗ったステップを見せ、得意のアクセルジャンプを披露しました。足換えコンビネーションスピンでは、複雑なスピン構成ながら安定感抜群でした。そして、イナバウアー⇒ダブルアクセルも素晴らしかったです。滑りそのものがやわらかさに満ちています。終盤には、スパイラルシークエンスを見せます。スパイラルそのものの完成度も高く、また表情や手先の表現も良かったと思います。中野の最大の持ち味であるフライングキャメルスピン(ドーナツスピン)には観客席が大盛り上がり。私も感激して思わず立ち上がってしまいそうなほどでした。世界選手権ではメダル獲得を目指して頑張ってほしいなぁと思います。演技が終わってからはすごい近くで手を振ってくれて、私達の呼びかけにも応えてくれました。アンコールでは、昨季EX曲「Amazing Grace」を披露。ここでも素晴らしいドーナツスピンを見せてくれました。

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(しなやかなスケーティングを見せた中野友加里)
動画は↓
中野友加里 2006 Medalist on Ice「Claudine」

全日本選手権2連覇の高橋大輔。曲は生演奏版「Secret Garden」です。
表情から全身の動きまで、高い表現力で見せてくれました。最初はトリプルフリップトリプルルッツなど得意のジャンプを披露します。そして、高橋ならではのレイバックスピン。男性のレイバックは珍しいですが、彼のレイバックスピンはとても美しく、競技会でも取り入れています。世界一とも称されるあるステップシークエンスもじっくりと見せます。スピンの完成度も高いですね。そして、アンコールでは「Tango de Roxanne」をたっぷりと情熱的に見せました。Secret Gardenの繊細さとは打って変わり、こちらは力強さが感じられます。音楽とピッタリ合ったスケーティングが素晴らしいですね。トリプルアクセルトリプルルッツなどのジャンプ、そしてステップなどをじっくりと見せてくれました。ここでは見せていませんが、私が見に行った昼の部では、手を挙げて音楽を止めるように合図をしたのですが、それが何だかかっこよくて印象に残っています。世界選手権では、解説の八木沼さんも言うようにメダルが獲れると思います。本当に今季誰よりも伸びましたからね。期待したいです。

動画は↓
高橋大輔 2006 Medalist on Ice「Secret Garden」

そして、感動の全日本初優勝を飾った浅田真央
もうすっかりお馴染みになったEX曲「ハバネラ」を生演奏版で披露しました。いつも使っているオペラ版とはテンポも違う中、このMOIならではのハバネラを見せてくれました。最初のジャンプはトリプルルッツ。すぐそばで見たのですが、高さに驚きました。続くトリプルフリップも素晴らしかったです。ジャンプやスピンなどのエレメンツはもちろん、スケーティングそのものに優雅さとやわらかさがあります。スピンもシーズン序盤に比べると格段に良くなりました。中でも持ち味である片手ビールマンスピンは圧巻ですね。ダブルアクセルのあとは、スパイラルシークエンス。彼女も競技会ではスパイラルで高い評価を得ています。両手を使うビールマンポジションでのスパイラルをじっくりと見せています。安定感や柔軟性、手先の表現が美しいですね。そしてもう一度、レイバックスピンから片手ビールマンを披露して、フィニッシュ。大きな拍手に包まれました。アンコールではFS使用曲「チャルダッシュ」。NHK杯ではアンコールでSP曲を滑っていたので、今回もかなと思っていたので、嬉しい意外さでした。サーキュラーステップシークエンスのところから滑り始めました。その後の足換えコンビネーションスピンはドーナツ、ビールマンなどが入った複雑なスピン構成でしたが、ブレはまったくなく素晴らしかったです。最後にはダブルアクセルトリプルルッツを跳んでくれました。
世界選手権では、この調子を維持して頑張ってほしいです。金妍兒やマイズナーを始め世界中の強豪が出てきますからね。彼女ならきっとできると思います。

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(スパイラルを見せる浅田真央)
動画は↓
浅田真央 2006 Medalist on Ice「ハバネラ」

大トリはゲストスケーターの荒川静香でした。生演奏の「トゥーランドット」には本当に感動しました。序盤の優雅なスケーティングからすっかり目を奪われてしまいました。最初はダイナミックなダブルアクセル。そして、途中で手を離したY字スパイラル!!あの見事なバランスと安定感は素晴らしい。しかも私達の席の真正面…涙が出そうになりました。トリノの頃からそうですが、荒川静香のドーナツスピンも見ものです。ジャンプのあと、レイバックスピンからビールマンへ。そしてもう一度スパイラルを見せます。ビールマンポジションから、ポジションを変えて足を高く上げます。音楽が盛り上がってきて、真骨頂のイナバウアーをじっくりと堪能させてくれました。観客席からはため息が漏れました。そしてフィニッシュはこれも私達の席の前。唯一宣伝看板がない客席ということもあってか、間近まで来てくれました。金メダリストの貫禄たっぷりの、余韻を心に残してくれる演技でした。

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(イナバウアーを見せる荒川静香)
動画は↓
荒川静香 2006 Medalist on Ice「トゥーランドット」

夢のひと時の最後は、出演した選手全員が出るグランドフィナーレ。威風堂々の音楽に乗って各選手がペアになって出てきます。織田信成と中野友加里がペアスケーターのように一緒にスパイラルをしながら登場したり、高橋大輔と浅田真央が一緒にステップからのトリプルアクセルを跳んだりと、最後まで観客を楽しませてくれました。一番最後は第九に乗せて全員が一緒に滑ります。退場のときは、ファンクラブ席の前に選手達が来てくれて、声援にしっかりと応えてくれました。本当に手を伸ばせば届くところに選手がいますから、みんな大興奮!織田信成と中野友加里はスロージャンプを見せてくれました。あまりにも近くで見た、なかなか見られないペアスケートに、観客は大盛り上がりでした。

今回アイスショーに行ってみて感じたのは、どの選手もファンをとても大切にしているということでした。来てくれたお客さんを楽しませよう、どんな遠い座席の人にも手を振ろうとする姿が印象的であり、とても嬉しかったです。また、これは全日本選手権のエキシビションだけでなく、世界選手権を始めとする各大会の壮行会でもあったので、選手達のやる気も感じられました。生で見ると、今までさほど応援していなかった選手でも、かなり愛着というか…そういう気持ちが湧くんですよね。この動画の映像は、大晦日に全国放送されているんです。視聴率競争の激しい大晦日番組にスケートが来るなんて、すごい人気を感じるとともに、とても嬉しいです。またいつか、生で見に行きたいです♪あ~、感動した!!

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2006 Medalist on Ice グランドフィナーレ
(ペアスケーターになって観客を楽しませる中野と織田)

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2006全日本選手権★FS編★

浅田真央、211.76点で全日本選手権初優勝!!

SP後のインタビューで「パーフェクトな演技をして、トリプルアクセルを跳んで、200点を出して、優勝したい」と語った浅田は、その全てを見事に実現しました。完璧、感動の演技を見ていきたいと思います。少し緊張しているような、何か決意を秘めたような表情でリンクに登場した浅田真央。「チャルダッシュ」が流れ始めると、観客席はしんと静まりかえり、彼女が繰り出す最初のジャンプを待っていました。最初のジャンプとは、ステップから入るトリプルアクセル。今季の公式戦では一度も成功させていない、彼女の今季の課題となるジャンプです。深くステップを踏み、そして絶妙のタイミングで何の恐れも迷いもなく踏み切った浅田真央は、空中で綺麗に三回転半を回り、見事に着氷。全日本選手権で、初めてトリプルアクセル成功!!一気に場内は盛り上がりました。彼女が立てた目標のひとつがクリアできました。このジャンプだけで9.30点を獲得。4回転ジャンプに匹敵する得点です。ここで気を抜くことなく、次のジャンプへと移っていきます。前半は大技を盛り込んでいるので、落ち着きと緊張感をほどよいバランスで保とうとしているのが伝わってきます。続くジャンプはダブルアクセル+ダブルトウループ。本来なら後ろのトウループジャンプは三回転の予定なのですが、ここでは二回転にしてきました。そして次は、トリプルフリップ+トリプルループのコンビネーションを見事に成功。どのジャンプもジャッジから高い評価を受けました。曲調が変わり、サーキュラーステップシークエンスを見せます。新しいコーチの元で磨いたステップは、1年間の成長を感じさせてくれます。音楽との調和にも細部までこだわっているのが見てとれます。続く要素は足換えコンビネーションスピン。軸のブレが全く無い抜群の安定感を保って、しっかりとしたポジションと回転速度を維持して回っていますね。ドーナツスピンや片手ビールマンなどを組み込んだ複雑なスピン構成で、ここではレベル4を獲得しています。曲調がゆったりとした雰囲気に変わると、ショートで見せたような優雅なスケーティングを披露し、ステップからのダブルアクセルを成功。どのジャンプにも言えますが、余裕も高さも着氷後の流れもしっかりしていました。続くトリプルルッツも綺麗に決まりました。ひとつひとつのエレメンツを、美しく丁寧にこなしています。終盤の見せ所のひとつ、スパイラルシークエンス。体の柔らかさや安定感はもちろん、エッジワークも素晴らしいですね。これもレベル4を貰っています。曲調の変わり目にしっかりと決めたトリプルフリップ、これも良かったです。疲れを見せず、丁寧さも最初と変わりません。ここから、観客席の手拍子が止むことはありませんでした。ここからは、速くなる音楽に乗せてスピンを中心に見せていきます。まずはコンビネーションスピン。回転速度が速くても、ポジションワークは綺麗なまま。上質なスピンです。そして、曲にぴったりと合わせて跳ぶトリプルルッツ+ダブルループ+ダブルループ!!これは圧巻でした。NHK杯では回転不足だったり、GPFでは跳べなかったりとここも課題のひとつ、大技のひとつとなっていました。最初のジャンプをループ→ルッツに変更し、昨季よりも難度が上がっています。これは本人も嬉しかったのか、ガッツポーズが見られました。残るはスピンが2つ。レイバックスピンから、彼女の持ち味である片手ビールマンスピンを披露し、最後の要素はフライングシットスピン。最後まで気持ちを抜かず、目標通りの完璧な演技を見せてくれました。フィニッシュと同時に満面の笑みとガッツポーズが自然に飛び出し、観客席はスタンディングオベーション!!今日は花の咲いたような笑顔だけではありませんでした。ファンから贈られた花束を拾い上げて顔を上げた彼女は、こらえきれないといった様子で涙を拭っていました。やっとできた、自分で納得のいく演技。やっと決まったトリプルアクセル。嬉しさや安堵の気持ちが涙となって溢れたのでしょう。失敗しても「次の試合ではがんばりたいです」と語っていた真央ちゃん。でも、苦しかったはず。なぜ本番で跳べないのかと自分で自分を責めていたはず。この涙はきっと彼女の大きな自信となることでしょう。最も心に残る演技でした。

得点はテクニカルエレメンツが76.38という物凄い高得点が出ました。これは、トリプルアクセルを始め難易度の高い要素をしっかり成功させて、なおかつプラスの評価を受けたからでしょうね。プログラムコンポーネンツは64.24とこれもかなりの高得点。3つの項目で何と8点台がついています。フリーの合計は140.62で、もちろんこれは自己ベスト。そして、SPとの合計は211.76!!これもISUに認定はされませんが、自身が持つ世界最高得点を大きく上回りました。200点を越えるという目標も見事達成。そしてもちろん、全日本選手権初優勝!!文句なしの世界選手権代表となりました。コーエン、スルツカヤ、村主などベテラン勢の出ない、フレッシュな世界選手権で、浅田真央がどんな演技を見せるのか、とても楽しみです。

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(感動の初優勝、感極まった表情の浅田真央)
↓動画はコチラ↓
浅田真央 2006全日本選手権FS「チャルダッシュ」

2位は安藤美姫。2年ぶりの世界選手権代表権を手にしました。今回は残念ながら肩を負傷したため満足いく演技とはなりませんでしたが、最後まで諦めることなく滑りきりました。彼女のFS使用曲はメンデルスゾーンの「ヴァイオリン協奏曲」。力強い滑り出しを見せました。最初のジャンプはトリプルルッツ+トリプルループ。ループは回転不足となって、着氷も乱れてしまいました。続くサルコウジャンプは、4回転を入れるかと注目されましたが、ここではトリプルサルコウにしてきました。これは綺麗に決まりましたね。次はトリプルフリップ。最初のミスを引きずらず、しっかり成功させました。そして、フライングシットスピンではレベル4を獲得。軸のブレない、ダイナミックで美しいスピンでした。ジャンプだけでなく、スピンもゼロからやり直した安藤は、調子が優れなくてもしっかりと体が覚えたスピンを見せられるようになっています。続く要素はスパイラルシークエンス。今季はほとんどの試合でレベル4を獲得しています。ここでもかなり高い評価を受けました。チェンジエッジなどもスムーズにできていると思います。ジャンプ盛りだくさんの中盤に入り、流れを保って跳んだトリプルルッツもしっかりと決まりました。そして、トリプルトウループ+ダブルループ+ダブルループの三連続を成功。彼女のジャンプは回転速度がとても速く、力強さも感じられます。しかし、次のトリプルフリップで転倒してしまいました。ここからだんだん様子がおかしくなってきます。最後のジャンプとなるダブルアクセルは成功しましたが、動きが序盤とは全く違います。弱々しいコンビネーションスピンだなと思っていると、動きが完全に止まってしまいました。諦めてしまうのかと思いましたが、気持ちを立て直して、今季力を注いできたストレートラインステップシークエンスを見せます。観客の手拍子に後押しされ、安藤は余力を振り絞るかのように各エレメンツをこなしていきました。足換えコンビネーションスピンは執念のレベル4獲得。最後はレイバックスピン。しっかりとビールマンスピンも見せました。フィニッシュは疲れきったようにゆっくりと腕を上げ、何とか滑りきることができました。肩を脱臼しながらも頑張れた、言い訳はしたくないと自分に言い聞かせた…これは決していい思い出とかいい経験とは言えないかもしれないけれど、もう一度最初から世界に羽ばたこうとする安藤にとっては、貴重な経験になったと思います。執念で手に入れた世界選手権代表の座。3月までには肩の怪我を治して、万全の状態で世界選手権に臨んでほしいと思います。

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(必死で掴んだ世界選手権出場権!!安藤美姫)
↓動画はコチラ↓
安藤美姫 2006全日本選手権FS「ヴァイオリン協奏曲」

3位は中野友加里。全日本選手権初めての表彰台です。自分の力で、2年連続2度目の世界選手権代表となりました。中野の今季FS使用曲は「シンデレラ」。昨季の「ドン・キホーテ」のように手拍子を貰える明るい曲ではないけれど、自分の表現力を磨き、この全日本選手権では、素晴らしい出来映えを見せてくれました。曲がかかると、引き締まった表情で最初の大技に挑んでいきました。最初はトリプルアクセル。ここは転倒してしまいました。回転不足のため、ダブルアクセルから減点となります。大きな得点ロスではありますが、挑戦したことは良かったと思います。成功率が上がってくるといいですね。続くジャンプは、トリプルルッツ+ダブルトウループ。これは安定していました。とても良かったと思います。コンビネーションスピンは速さがあって素晴らしいですね。彼女はどのスピンでも高い得点がとれる選手です。ステップからのトリプルフリップ、これも綺麗に決まりました。ミスを引きずらず、丁寧に跳んでいたと思います。そのすぐ後のトリプルサルコウ、これも成功。中野はジャンプも正確です。この辺りからだんだんしなやかに「踊る」ような表現ができてきたように感じました。盛り上がっていく音楽に乗って、中野の最大の見せ場であるフライングキャメルスピンを見せます。ドーナツスピンは素晴らしいですね。回転速度と安定感を保ったまま、もういつまでも回っていそうに見えます!!中盤はリンクをいっぱいに使って、体を大きく動かして滑ることができていました。トリプルフリップ+ダブルトウループ、これも良かったと思います。着氷もやわらかでした。その後のフライングシットスピンも安定感がありました。中野らしいスピンを見せ、ひとつひとつのスピンで観客を魅了しています。続く三連続ジャンプ、トリプルサルコウ+ダブルトウループ+ダブルループをしっかりと決めました。音楽との調和も素晴らしかったです。足換えコンビネーションスピンは複雑なスピン構成ながら、回転速度は落ちることなく、ポジション変化もスムーズで綺麗でした。ステップは終盤に入れてきました。全身を使って表現したサーキュラーステップシークエンスでした。これからもっとレベル上げをしてくると思います。表情や手先の表現力も増していたと思います。そして、スパイラルシークエンスでも中野友加里の実力を存分に発揮しています。彼女はスパイラルでもいつも高い評価を受けています。今回もレベル4を獲得。「できることをしっかりとやる」という基本姿勢を崩さず、「いろんなことに挑戦する」ことを忘れない彼女の進歩はどの要素においても素晴らしいと思います。そして、最後の要素はダブルアクセル。しっかりと決めて笑顔のフィニッシュ。最初のミスを引きずらず、最後まで集中力と笑顔を保って、素敵な演技を見せてくれました。

得点は、テクニカルエレメンツは59.94、これは高いと思います。3-3のジャンプがなく、ビールマンスピンも入れなかった上、トリプルアクセルを失敗していますが、他の要素をしっかりと決めた結果の高得点ですね。プログラムコンポーネンツは57.44、「技と技のつなぎ」以外は全て7点台をそろえています。中野もまんべんなく得点が取れる選手ですね。フリーの合計は116.38で、浅田に次ぐ2位。SPとの合計は179.72で総合3位となり、見事に世界選手権代表権を獲得しました。昨年の全日本は思うようにいかなかったものの、GPF3位の成績で派遣された世界選手権。今年はGPF出場ならないという悔しい思いを乗り越えて、一発勝負に挑んでの代表権獲得となりました。世界選手権では、昨年以上の獲得を期待したいと思います。世界の舞台で「Claudine」が見られたらいいなぁ。

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(笑顔で滑りきり、世界の舞台へ!中野友加里)
↓動画はコチラ↓
中野友加里 2006全日本選手権FS「シンデレラ」

女子シングルの世界選手権代表は浅田真央安藤美姫中野友加里の三人。東京で開催される世界選手権には、名実ともに現在日本のスケート界トップの選手が出場します。この中の誰かが表彰台に上がることはほぼ間違いないと私は思っています。浅田は今日のような演技を、大舞台でもできればほぼ間違いない。安藤は肩を治して、各エレメンツを確実に決めていけば初の表彰台が見えてくる、中野は昨年5位の実力者ですから、トリプルアクセルを決めていってメダルを狙ってほしいと思います。昨年以上に期待できる世界選手権になることでしょう。伊藤みどり、佐藤有香、荒川静香に次ぐ世界チャンピオンが誕生するかもしれません。浅田真央の演技を始め、今年の全日本選手権は本当に感動しました。こんな素晴らしい戦いを見せてくれた選手達に感謝したいです♪

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(全日本選手権メダリストの三人)

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2006全日本選手権★SP編★

いよいよ全日本選手権がやってきました!!
今年は世界選手権代表がこの全日本の成績で選ばれる、言わば一発勝負の大会となるので、見どころは十分。女子は浅田真央、男子は高橋大輔の世界選手権派遣は決まっていますが、残りの代表権を懸けて、熾烈な戦いが繰り広げられるわけです。今日はショートプログラムが行われました。GPSよりもレベルの高い戦いとなるこの全日本選手権、SPから素晴らしい展開になりました。今日は女子ショートプログラム。ここで首位に立ったのは浅田真央。71.14という高得点(国内大会のためISUに認定されないが、03スケートカナダでコーエンが出した世界最高得点を上回っている)を叩き出し、文句なしのトップです。彼女は今季すべての大会でSP首位に立ちました。彼女のベストプログラムと言える、ショパンの「ノクターン」。可愛らしいピンクの衣装もすっかり馴染み深いものになりました。ひとつひとつのエレメンツの丁寧さが映える音楽とプログラム構成。これで怖いものはありません。それではその浅田の演技から見ていきましょう。

いつものように落ち着いた様子でリンクに登場した浅田真央。優雅なスケーティングの後、最初の要素はステップから入るトリプルルッツ。最近ややルッツジャンプでマイナスの評価を受けることもありましたが、ここではGOEで加点されています。柔らかな着氷で、ジャンプの後の流れも美しい。そして、続くジャンプはトリプルフリップ+トリプルループのコンビネーション。これは絶妙のタイミングで踏み切って跳び上がり、高さと余裕のある素晴らしいジャンプでした。かなり高い評価を受けています。ごく自然でしなやかな動きを見せ、次の要素スパイラルシークエンスに入ります。スパイラルはどのポジションも安定感抜群、じっくりと見せています。体の柔らかさを生かし、質の高さがうかがえます。表情も余裕がありますね。最後のジャンプは、これもステップから入るダブルアクセル。これも綺麗に決まり、毎度のことながらジャンプは完璧です。足換えコンビネーションスピンは、安定感があり、ブレは全くありません。回転速度、ポジションもとても素晴らしいと思います。このプログラムの大きな見せ場と言えるのは、次に入れてきたストレートラインステップシークエンス。全身を使い、細部までしっかりと曲に合わせた表現、細やかで複雑なフットワークが見られます。レベル上げが難しいステップでも、彼女は高い評価を受けています。そして、フライングシットスピンも安定感があり、ブレは少しもありません。最後の要素はレイバックスピン。彼女の持ち味である片手ビールマンスピンを最後に見せて、しっとりと演技を終えました。どの要素も美しく丁寧で、何度見ても飽きさせない浅田真央のノクターン。本当に素晴らしかったです。

得点は、テクニカルエレメンツ(技術点)が40.10の高得点!!三回転+三回転だけで12.30点を獲得していますし、今回は全ての要素にプラスの評価を受けていますから、このような得点がつくのですね。そして、プログラムコンポーネンツは31.04とこれも高い得点です。5つの項目全てに7点台後半がつきました。TES、PCS両方で得点を取れるのは大きな強みですね。合計は71.14という自己ベスト&事実上の世界最高得点。ISUには認定されませんが、サーシャ・コーエンが2003年のSkate Canadaでマークした71.12をわずかながら上回りました。コーエンがこの得点を出したのは旧採点方式がとられていたときなので、単純に比較はできませんが、物凄い得点であることには変わりありません。明日のFSではトリプルアクセルが決まるといいですね。全日本選手権初制覇に向けて、頑張ってほしいです。NHK杯で見せた落ち着き、GPFで味わった悔しさ、その両方を生かして滑ってほしいです。

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(全日本選手権初制覇に向けて好発進の浅田真央)

↓動画はコチラ↓
浅田真央 2006全日本選手権SP「ノクターン」

2位は安藤美姫。安藤もSP使用曲「千夜一夜物語」がしっかり自分のものになり、完璧な演技ができるようになりました。昨年の全日本選手権は6位と悔しい結果になったこともあり、今年こそはという気持ちでこの試合に臨んだことでしょう。音楽が始まると表情が変わり、思いが伝わってきます。力強く滑り出し、最初はトリプルルッツ+トリプルループのコンビネーション。これは綺麗に決まりました。浅田真央(3F+3Lo)、金妍兒(3F+3T)、マイズナー(3Lz+3T)よりも難しい組み合わせのコンビネーションをしっかりと成功。これで後は勢いに乗っていけます。続くジャンプはステップからのトリプルフリップ。高さも余裕もある素晴らしい出来でした。有名な旋律に乗ってのレイバックスピン⇒ビールマンスピン。スピンもゼロからやり直しただけあって、試合ごとに良くなっていますね。最後のジャンプはダブルアクセル。これも綺麗でした。各エレメンツと曲の調和も上手くなっているように思います。そして、今季高い評価を受けているスパイラルシークエンス。安定感があって、観客やジャッジにしっかりと見せています。ここでもレベル4、プラスの評価を受けました。スパイラルの後に入れたフライングシットスピンでもレベル4を獲得しました。安藤はジャンプもスピンも回転速度が速い!!終盤に入れたストレートラインステップシークエンスには、安藤が最も力を注いでいるのだそうです。力強いステップ、上体の動きが素晴らしいですね。最後の要素は足換えコンビネーションスピン。複雑なポジション変化にも、しっかりとした安定感をもって回転速度を保っています。これも高い評価を受けました。完璧な演技を見せた安藤美姫、もう完全復活です!!

得点は、テクニカルエレメンツが39.26で浅田に迫る高得点。そしてプログラムコンポーネンツは30.24で、全項目7点台後半を揃えました。合計は69.50で彼女もパーソナルベストを更新しました。明日のFSでは、全ての要素をミスなくこなしていくことが大事になります。逆転優勝は十分可能。世界選手権出場を果たしてほしいと思います。

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(2年ぶりの世界選手権代表に向けて!!安藤美姫)
↓動画はコチラ↓
安藤美姫 2006全日本選手権SP「千夜一夜物語」

3位につけたのは中野友加里。中野は昨年の全日本選手権5位。GPF3位の成績で世界選手権出場を果たしたものの、今年こそはこの全日本で結果を出し、自分の力で代表になりたい。そんな想いでGPF出場選手よりも早い段階から全日本に向けて調整してきた中野がここで素晴らしい演技を見せました。中野のSP使用曲は、映画SAYURIより「Memories of a Geisha」。細部の表現にまでしっかりとこだわった、質の高いプログラムに仕上がりました。最初のジャンプはトリプルルッツ+ダブルトウループ。中野と言えばスピンが強調されますが、彼女はジャンプの安定感も素晴らしいと思います。次はステップからのトリプルフリップ。これはややブレがあったためか、少しマイナスの評価を受けました。続く要素は足換えコンビネーションスピン。やはりスピンの名手、中野友加里。美しくて速いスピンを見せて、レベル4の高評価を受けました。そして、中盤にスパイラルシークエンスを入れています。彼女はスパイラルでも抜群の安定感を見せ、ここでもかなり高い評価を受けました。手の動きなども素敵ですね。そして、レイバックスピン。今季から取り入れたビールマンスピンも披露して、レイバックのレベルも上げてきました。ストレートラインステップシークエンスでは、丁寧なフットワークを見せています。複雑な動きもだんだんできるようになってきていますね。ステップでは大きな手拍子をもらっていました。そして、ステップの流れをそのままに、最後のジャンプはイーグルからのダブルアクセル。得意のアクセルジャンプは余裕がありました。一番最後に持ってきた彼女の最大の見せ場、フライングキャメルスピン。ここで中野ならではのドーナツスピンを見せます。速さ、安定感、形どれを取っても素晴らしい。音楽にもしっかりと調和していましたね。

得点はテクニカルエレメンツが34.90、3-3のジャンプを持っていない中野には高い得点だと思います。ジャンプでもその他の要素でもしっかりと得点を重ねられているということですね。プログラムコンポーネンツは28.44。これもまんべんなく得点を取れていると思います。合計は63.34で自己ベスト更新。安藤、浅田に続く三位につけました。この順位を守って、ぜひ世界選手権に出てほしいなぁと思います。明日はトリプルアクセルを見せるかどうか…楽しみです。

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(世界選手権出場権圏内につけた中野友加里)
↓動画はコチラ↓
中野友加里 2006全日本選手権SP「Memories of a Geisha」

3位以下は、SP曲を変えて臨んだ恩田美栄が4位、ジャンプにミスが出た村主章枝が5位、最終グループ入りという目標を果たした浅田舞が6位、そして全日本選手権に帰ってきた太田由希奈が7位につけました。明日のFSでこれがどう変わっていくか、楽しみです♪

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2006 Grand Prix Final★FS編★

2006Grand Prix Finalは大波乱となりました。
SPでも村主章枝ほかがバスでリンクへ向かう途中に渋滞に巻き込まれるといったハプニングはありましたが、競技中の選手にここまで色々起こることはないに等しいでしょうね。体調不良の選手の多さも目につきました。そんな中、女子シングルで優勝したのは…

韓国の16歳、金妍兒!!

本当に今年の彼女はすごかった。シニア世界大会初挑戦となったスケートカナダでいきなり三位となり、表彰台に。GPF出場権争いにいち早く入り込みました。安藤を始め世界の強豪が揃ったフランス杯では、その強豪をおさえて初優勝を飾り、GPF出場を決めました。そしてこのGPF、ミスをして崩れていく他選手に影響されることなく、ほぼミスのない演技で見事初出場初優勝を達成!!昨年の浅田真央に匹敵する快進撃を見せました。

その金妍兒のフリーから見ていきましょう。彼女の今季FS使用曲は「あげひばり」。淡い水色の清楚な衣装で、情熱的で力強いタンゴとは対照的な、やわらかさや優雅さ、そしてしなやかさを見せます。集中を高めているような様子でリンクに登場。首位で迎えるよりも、やりやすかったかもしれませんね。ゆったりとした「あげひばり」の曲が流れはじめると、全身を使ったゆるやかなスケーティングを披露。最初はトリプルフリップ+トリプルトウループのコンビネーションジャンプ。これはとても素晴らしかったです。高さと流れがあって、音楽との調和も良かったですね。GOEで大きく加点されました。そして、彼女の持ち味であるイナバウアーからのダブルアクセル。トリプルトウループとのコンビネーションは見送ったようです。衣装から覗く腰のテーピングが痛々しいですね…。続く要素はレイバックスピン⇒ビールマンスピン。安定感抜群ですね。特にビールマンは、腰の痛みを感じさせないしなやかさでした。そして、次のトリプルルッツも綺麗に決まりました。ひとつずつ得点を重ねていけています。落ち着いた滑りですね。滑走順も良かったのかもしれません。キャメルスピンでは、上を向いてのスピンやドーナツスピンを見せました。とても美しい出来だったと思います。レベル4を獲得していますね。中盤にストレートラインステップシークエンスを入れています。もう少しステップでレベルを上げていけるといいかなと思います。スローテンポの曲なのでフットワークづくりが難しいのかもしれないですけどね。それでも、曲としっかり合わせた表現ができていて、良かったと思います。そして、トリプルルッツ+ダブルトウループ+ダブルループの三連続コンビネーションジャンプをしっかりと決めました。三連続ジャンプの最初が、難易度の高いルッツジャンプなので、得点も高いですね。これは特に加点や減点を受けなかったのですが、このジャンプで9.68点(3-3よりも基礎点は高い!!)を獲得しています。次はフライングシットスピン。ポジション、回転速度、安定感ともに素晴らしかったと思います。これもレベル4を獲得。金妍兒や浅田真央はジャンプだけではなく、こういったスピンなど他要素でも高得点が取れるんですよね。続くジャンプはダブルアクセル…これはステップアウトしてしまいました。惜しいですね~!!ここまでかなり順調にきていたので。いつも後半にスタミナ切れしてしまうのですが…今回はどうか。ミスがあっても動揺せず、素晴らしい表現力たっぷりのスケーティングを見せてくれました。ジャンプもスピンも何もなくても絵になるスケーターですね、彼女は。そして疲れが出てくる終盤に入れたトリプルサルコウ+ダブルトウループを綺麗に決め、ミスの引きずりもスタミナ切れもしていないことをきっちり証明しました。このGPSではサルコウでミスが出ることもあったのですが、大舞台でしっかり成功させました。スパイラルシークエンスは、盛り上がりを見せる曲調に乗って、綺麗な姿勢を保っていました。少し、腰の不安が見てとれたような気もしましたが…。このスパイラルでもレベル4を貰っています。スパイラルからの流れをそのままに跳んだダブルアクセル、これはとても良かったです。着氷が柔らかで、疲れの色も見せません。最後は足換えコンビネーションスピン。最後まで気を抜かず、美しいスピンを披露しました。難しいスピン構成をしっかりこなしていましたね。大きなミスのない、優雅で素晴らしい演技でした。

得点はテクニカルエレメンツ(技術点)が61.78、やはり3-3を含めてジャンプを確実に跳べたこと、そしてスピンやスパイラルでも高得点を得たことでこの点数が出ています。プログラムコンポーネンツは57.36、全項目7点台を揃えました。シーズン序盤は全て6点台だったこともありましたからねSPとの合計は184.20で見事初出場で初優勝を決めました。この得点は決してGPF優勝の得点としては高いものではないし、安藤や浅田が崩れたというのも確かに勝因のひとつではあるけれど、周りが総崩れの中でも自分の精一杯の演技を持ってきて出し切ったこの金妍兒を、私は称えたいと思います。大きく成長した証です。それに、もし安藤や浅田が本調子であっても、キムも彼女達と互角に戦ったはず。今日は最後までスタミナを維持して、大きなミスなく乗り切ったことがいちばん評価したいポイントではないかと思います。この時点でまだ浅田と安藤は登場していなかったのですが、自分の得点に頷いて満足している様子でしたね。今季、首を傾げる場面もありましたからね。来季こそ本当の勝負になってくると思いますが、その表情に秘めた負けん気の強さ、精神力の強さで乗り越えてほしいと思います。おめでとう!

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(GPF優勝は初出場の金妍兒!)
↓動画はコチラ↓
金妍兒 2006 Grand Prix Final FS 「あげひばり」

2位は浅田真央。昨年は今年の金妍兒と同じように、シニア世界戦初参戦、GPF初出場初優勝を飾った彼女でしたが、今季は大いに苦しみ、そして成長しました。私は浅田真央というスケーターの滑りが本当に大好きで、いつも心から応援しているのですが、今季は「これでいいんだ」という思いで見つめていました。自分でも驚くほど思うようにいかなかったCampbell's、笑顔が出せず「悔しいです」と口に出したスケートアメリカ、追われる立場でも負けなかったNHK杯…彼女は今までにないような失敗をしながらも、今までにないほど今季で成長したと思います。そんな中で、彼女が勝ち取ったのがこの、GPF準優勝という結果だと思います。これからの真央ちゃんに、いつか誇ってほしい準優勝だと私は考えています。いろんな自分に気づいた06-07のこと、彼女はきっと忘れないと思います。何もかもがうまくいった05-06よりも心に残ったはずです。

浅田真央のフリーを見ていきましょう。曲が始まって、スケーティングを見せていきますが、何となく元気がないように見えます。最初のジャンプは、今季の課題となったステップから入るトリプルアクセルでしたが、惜しくも転倒してしまいました。その上、これは回転が足りていなかったので大きな得点ロスとなってしまいました。続くジャンプはダブルアクセル+トリプルトウループ。伊藤みどりは「私ならここでトリプルアクセル…」という強気の発言。さすがすごいですね~!!このジャンプは良かったと思います。次は三回転+三回転の予定でしたが、ここはトリプルフリップのみ。後ろに入れるはずのループが跳べませんでした。そして着氷が乱れてしまったので、GOEでも減点。ミスが続いてしまいました…。次の要素はサーキュラーステップシークエンス。物凄い手拍子でしたね。でもいつものような元気はなく、音楽には乗っているけれども「こなしている」感があるように思えてしまいました。NHK杯では高い評価を受けたこのステップですが、ここではレベル2にとどまりました。そして、足換えコンビネーションスピン。これは良かったと思います。でも、レベル4は取れませんでした。そして、ダブルアクセルはきっちり成功。立て直してきたように思えていたのですが、続くトリプルルッツで転倒。そしてこれも回転が足りていなかったですね…。ルッツで失敗するというのは彼女には珍しいことだと思います。そして、これも大きな得点ロスになってしまいました。ダブルルッツ扱いで転倒ですから、1点台になってしまっていると思います。スパイラルシークエンスも顔に少し疲れが見えてきていました。それでもしっかりとした安定感を保って、質のいいスパイラルを見せていましたね。これもレベル3止まりとなってしまいました。終盤は「何とか乗り切るぞ!」という気持ちが伝わってきました。このトリプルフリップはシークエンス扱いですね。でも、成功しています。チャルダッシュの有名な旋律に乗って見せるコンビネーションスピン。これは安定感も回転速度もあって良かったと思います。そして、最後のジャンプはトリプルルッツ。これは三連続コンビネーションを跳ぶ予定でしたが、後ろのダブルループ2つは跳びませんでした。最後はスピンを見せます。レイバックスピン→ビールマンスピン、これは良かったですね。本人は後のインタビューで「(スピンの)回転数を数えるのを忘れていた」と言っていたように、これも今回はレベル3となりました。最後の要素はフライングシットスピン。回転速度が遅くなりがちなフライングシットスピンですが、彼女はしっかりとした安定感と回転速度があってとても良かったです。今日唯一のレベル4を獲得しました。他の大会ではほとんどレベル4がついていましたから、技術点に出る影響は大きいと思います。演技が終わって、観客にしっかりと挨拶をしながらも、浅田真央の顔に笑顔はありませんでした。体調が悪い中一生懸命頑張れたことを、自分の自信にしていけるはず、と私は思います。

得点は、テクニカルエレメンツが48.14と彼女にしてはかなり低いですね…。これはジャンプの転倒、予定していたジャンプの変更、スピンやスパイラル、ステップでのレベルダウンが影響していると思います。NHK杯の時は70点台だったことを考えると、今日の調子の悪さがよく分かります。そして、プログラムコンポーネンツは57.04でした。調子が悪い中でも、全項目7点台を揃えてきました。フリーの得点は103.18と首位の金妍兒を15点ほど下回りました。フリーだけの順位では金、マイアー、村主に次ぐ4位となります。SP得点との合計は172.52、金妍兒に10点以上及ばず、総合2位となりました。これは日本人選手の中で最上位となるので、世界選手権へスケート連盟強化部から推薦されることになるはずです。インタビューの声や話し方は痛々しいほど。苦しい中で本当によく頑張ってくれたなぁ…と胸が熱くなりました。全日本、世界選手権と続くけれど、まずはGPS終了お疲れ様でした!!休息の時間があるといいな。

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(体調不良の中勝ち取った大きな2位、浅田真央)
↓動画はコチラ↓
浅田真央 2006 Grand Prix Final FS「チャルダッシュ」

三位に入ったのはスイスのサラ・マイアー。アメリカ大会4位、ロシア大会では優勝で掴んだ初のGPF出場。昨季は五輪や世界選手権でも活躍し、ここに来て大舞台での表彰台に上がることができました。正直、表彰台候補とは思っていませんでしたが、新しく活躍する選手が出てくるのはとても嬉しいことです☆そして四位に村主章枝。SPで5位と出遅れましたが、FSで順位を上げました。ただ、三回転ジャンプがダブルやシングルになるミスが目立ったのは残念でした。6位はハンガリーのユリア・セベスチェンでした。ごめんなさい、見てませんw

今シーズンの活躍は、昨年の悪夢のような不調を全て忘れさせるほどだった安藤美姫。このGPFでも優勝候補のひとりであり、表彰台は間違いないと思われていました。過去のGPFはいずれも4位で表彰台を逃しており、「今度こそは」という気持ちで臨んだのですが、結果はまさかの総合5位。フリーの得点だけでは6人中6位となってしまいました。三回転ジャンプが4度もシングルになってしまうというミスが原因となりました。そして、今季力を入れたストレートラインステップでも疲れが出てレベルはわずか1…。体調も悪かったようですし、フランス杯から調子は少し落ちてきていたようです。次の全日本選手権ではぜひ笑顔を見せてほしいと思います。まだまだ持てる、挑戦者の心。大切にしてほしいと思います!!(動画へGO!!)

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(体調不良が大舞台での演技に影響…5位の安藤美姫)

こうして、06-07Grand Prix Finalは幕を閉じました。
女子シングルの結果は、
優勝 金妍兒
2位 浅田真央
3位 Sarah Meierとなりました。

金妍兒の鮮烈なシニアデビュー、浅田真央の挑戦と苦悩、復活を見せた安藤美姫など、本当にスケーター達のいろんな姿が見られたGPSだったと思います。次の大舞台は世界選手権。今年の開催地は東京です。これはますます日本の選手達の活躍が期待されます!!そして、全日本選手権も間近に控えています。浅田真央が世界選手権の代表に内定するので、女子代表3枠の残り2枠をかけて争われることになります。前年見事な逆転優勝で五輪代表権を獲得した村主章枝が今年も意地を見せるのか、復活した安藤美姫が久しぶりの世界選手権代表の座を掴むのか、惜しくもGPF出場はならなかった中野友加里が2年連続代表権を獲得するのか…ますます楽しみになってきます。

次は全日本選手権SP編でお会いしましょう^-^*

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(笑顔の金とマイアー、決意を秘めたような浅田真央)

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2006 Grand Prix Final★SP編★

グランプリファイナル、ショートプログラムが終わりました。
予想通りの展開になったと思います。
体調の優れない選手がいたり、バスが遅れて試合開始が遅れたりと波乱含みでの開始となったようですが、日本人選手をはじめよく頑張ってくれたと思います。それでは、一人ずつ、(6人しかいないですが上位3人を)見ていきたいと思います。

ショートプログラム首位はここでも浅田真央
スケートアメリカ、NHK杯に続き、高得点でショートプログラム1位となりました。今季SP使用曲「ノクターン」はもうすっかりなじみ、ベストプログラムのひとつと言えると思います。落ち着いた様子で滑り出し、最初のジャンプはステップから入るトリプルルッツ。この頃ルッツジャンプでややマイナスの評価を受けています。ここでもGOEでマイナスされました。続くジャンプは、トリプルフリップ+トリプルループのコンビネーション。これは息をのむような美しさでした。タイミング、高さ、着氷、流れ、どれも余裕があって綺麗でした。プラスの評価を受け、このジャンプだけで11.30点を獲得しています。スケーティングもとても優雅。昨季よりも洗練されたような印象を受けます。そして、次の要素はスパイラルシークエンス。これも、安定感があって体の柔らかさも抜群です。ジャッジからもかなり高い評価を得ました。最後のジャンプはステップからのダブルアクセル。これもとても良かったです。フリーではトリプルアクセルを入れてきますから、どうなるか楽しみですね。そして、足換えコンビネーションスピン。これも難しいスピン構成ながら、安定感があって軸足が決してぶれません。もちろんレベル4です。終盤に入れたストレートラインステップシークエンスは、音楽に合った美しいステップを踏んでいます。フットワークも細かくて、高く評価されたと思います。体全体でのステップがしっかり身についていますね。フライングシットスピンは、ポジション・安定感・回転速度ともにきちんとしていて、素晴らしいと思います。これもレベル4を獲得していますね。最後の要素はレイバックスピン。片手ビールマンスピンはすっかり彼女の持ち味となりました。レイバックポジションももちろん綺麗。笑顔でショートプログラムの演技を終えました。

得点は、テクニカルエレメンツ(技術点)が39.50という高得点。やはり、三回転+三回転をしっかり決めていて、スピンやスパイラルでも高いレベルをとれているからこういった点数がつくんですよね。そしてプログラムコンポーネンツ(演技構成点)も全項目7点台を揃えて、29.84と文句なし。ショートプログラムの得点は69.34で、NHK杯で出したパーソナルベストに迫る点数が出ました。69点台を当たり前のように出してくる浅田真央…すごい!!フリーでは、最初のトリプルアクセルがひとつの鍵となりそう。もしそれに失敗してしまっても、曲に乗って最後までいけるかどうか。ぜひ頑張ってほしいです!

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(GPF連覇へ向けて、SP首位発進の浅田真央!!)
↓動画はこちら↓
浅田真央 2006 Grand Prix Final SP「ノクターン」

SP2位は安藤美姫
この青い衣装と「千夜一夜物語」はもうすっかりおなじみになりました。昨季は何だっけ…?と思ってしまうほど!!(ちなみに「戦場のメリークリスマス」)それでは、1つずつ見てみましょう。力強い振り付けで始まり、最初は三回転+三回転のコンビネーションジャンプ、トリプルルッツ+トリプルループです。高さがあって、しっかり決まりましたね。これは、浅田真央や金妍兒のコンビネーションよりも難易度・得点ともに高い組み合わせです。基礎点は11.00で、GOEで加点されたので11.60を冒頭で獲得しました。そして、ステップから入るトリプルフリップも成功。余裕がありました。ここで曲調が変わり、しなやかなレイバックスピンを見せました。フランス杯では腰を痛めてビールマンスピンを抜いていましたが、ここではしっかりビールマンも見せています。最後のジャンプはダブルアクセル。踏み切りのタイミング、着氷後の流れともに良かったです。回転も綺麗でした。スパイラルシークエンスはここでもレベル4を獲得しました。難しいポジションでも安定感が保てているし、チェンジエッジなどもしっかりできていましたね。フライングシットスピンもレベル4。安定しています。GOEで少しだけマイナスの評価を受けてしまいましたけどね。次の要素はストレートラインステップシークエンス。スピード感があって、全体を使ってステップを踏めています。そして最後は足換えコンビネーションスピン。スピンも上手になったように思います。曲に合わせた表現の実力も上がりました。

テクニカルエレメンツは38.44と浅田真央には届かないものの、これも高得点です。プログラムコンポーネンツは29.08、どちらの得点もしっかり平均以上に取れる彼女達は強いですね。ショートプログラムの得点は67.52、優勝も十分にあり得るポジションにつけました。彼女はフリーでミスをしないこと。プログラム構成上、ノーミスでいけばかなりの高得点がもらえますからね。TEBからどのくらい調子を戻してきたか、明日が楽しみです!!

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(僅差の2位、表彰台はすぐそこ!!安藤美姫)
↓動画はこちら↓
安藤美姫 2006 Grand Prix Final SP「千夜一夜物語」

ショートプログラム三位は韓国の金妍兒
スケートカナダではデビュー戦で表彰台、2戦目のTEBは強豪を押しのけて初優勝を飾るなど、シニア1年目からその才能を存分に発揮している16歳の選手です。彼女のSP使用曲は「Tango de Roxanne」。昨季と同じプログラムなので、もう彼女にピッタリ合っていて、細部まで完璧に表現できています。彼女は技術も表現力も素晴らしいものがあるので、日本選手にとって大きな脅威となるでしょう。滑り出しから、優雅なスケーティングや手先の表現力をしっかりと観客やジャッジに見せ、流れを崩さずに最初のジャンプに入っていきます。トリプルフリップ+トリプルトウループのコンビネーション。綺麗な回転で、高さもあって、素晴らしいジャンプでした。ジャッジからも高く評価されました。着氷後の流れも良かったですね。次の要素はスパイラルシークエンス。腰を痛めているそうで、いつもよりは少し辛そうだったように思いました。それでも安定感は壊れません。しっかりここでもレベル4を取っています。そして、フライングシットスピン。これも安定していて、回転速度やポジションも言うことなしですね。スピンやスパイラルでもレベル4を取って、3-3のコンビネーションが跳べるという選手の戦いになってきている中、彼女もその中の一人なんですね。そして、曲調がタンゴらしく盛り上がっていくところでは、音楽に合わせた表現の素晴らしさが見られます。2つ目のジャンプはステップからのトリプルルッツ。これは少しバランスを崩しかけましたが、何とか堪えました。ストレートラインステップシークエンスは彼女の表現力という持ち味が存分に発揮されました。フットワークの素晴らしさはもちろん、手先での表現、上体をしっかり使ったステップ…レベル1の評価も受けていたこのステップ、ここではレベル3にGOEで加点という高い評価をされています。そして、レイバックスピン。彼女のレイバックは力強さがありますね。体がやわらかい選手ですから、ビールマンも余裕でこなします。最後のジャンプは、イナバウアーから入るダブルアクセル。きっちり成功です。最後の要素である足換えコンビネーションスピンは、疲れを見せず、難しいスピン構成ながら、素晴らしい出来だったと思います。少し軸足がブレていってしまったかな?

得点は、テクニカルエレメンツが36.66、プログラムコンポーネンツが28.40、合計65.06で浅田・安藤に次ぐSP三位。彼女も両方でしっかりと得点を取ることができていますね。大きな強みだと思います。フリーでは、後半にバテてしまわず、最後までいつもの落ち着きを持って滑ることが大切になってくると思います。カナダでもフランスでも後半にバテてミスがありましたからね…。ここまで確実な演技ができて、勢いもありますから、優勝の可能性も十分にあると思います。明日はもう、誰が勝っても不思議ではありません。
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(ファイナルの大舞台でも三位につけた金妍兒)
↓動画はこちら↓
金妍兒 2006 Grand Prix Final SP「Tango de Roxanne」

4位はスイスのサラ・マイアー、5位に村主章枝、そしてユリア・セベスチェンは6位となりました。フリーで順位はどう入れ替わってくるのか、とても楽しみです。今季のGPS、そしてこのファイナルともに、「3-3が跳べて、他の要素でも高いレベルを取る」という選手が上位争いを繰り広げてきました。そういう要素をこなせるのは、やはり浅田やキムなど若い選手が多いんですね。だから、精神的な弱さ・脆さがまだあるわけです。逆に、大舞台で何かが弾け、実力以上の何かを発揮するのも若い選手に多いんですね。さぁ、明日のフリーでどうなるのか、今から楽しみです。

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★エキシビション編★

メダリスト達が出演するエキシビション
競技会とは違う、よりアーティスティックなプログラムを目にすることができる場です。今季グランプリシリーズでも素晴らしいプログラムを数多く見ることができました。今日はそのエキシビションについて、動画と写真で見ていきたいと思います。

スケートアメリカのエキシビションからは、安藤美姫
初優勝を果たし、嬉しそうにリンクに現れました。彼女のエキシビションナンバーは、「I believe」。安藤と同じ日に生まれた絢香という歌手の楽曲を使っています。絢香は安藤のために英語詞版を提供。オリジナル楽曲となっています。「この曲の歌詞に勇気を貰った、自分と同じ日に生まれた歌手が同じように頑張っている姿に刺激を受けた」と話していました。優雅なスケーティングと高さのあるジャンプ、そして曲が一番盛り上がるところで見せたレイバックスピン・ビールマンスピンは本当に綺麗ですね。中盤には、競技会でも見せた力強いステップを組み込んでいます。磨きをかけ、レベル4を取れるようになったスパイラルもじっくりと見せていますね。最後には高速スピンも披露しました。気持ちが伝わってくるような、そんなエキシビションでした。

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↓動画はコチラ↓
安藤美姫 2006 Skate America EX「I believe」

スケートカナダからは、ジョアニー・ロシェット
曲はセリーヌ・ディオンの「Fly」。彼女と同じケベック出身の歌手の楽曲を使っています。綺麗な金髪に、真っ白な衣装がよく似合いますね。大人の魅力がたっぷり!!っていう感じの色っぽいスケーティングや柔らかなジャンプがとても素敵です。細やかな表現力や身のこなしにも磨きがかかってきているように思います。音楽に合った滑りが上手になったな、というふうにも思いました。地元カナダでの優勝、嬉しかったことでしょう♡見ている側もゆったりとした気持ちになれるエキシビションナンバーでした。

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↓動画はコチラ↓
Joannie Rochette 2006 Skate Canada EX「Fly」

中国杯からは中野友加里
曲はマキシムの「Claudine」です。優しいピアノ曲に合わせて、美しい舞を披露します。薄い緑の衣装がとても綺麗です。昨季の水色も素敵でしたね。曲が始まってからは、やわらかなジャンプやステップを見せてくれました。表情もとてもいいですね。イナバウアーや高速のI字スピンも披露。観客も盛り上がりました。そして最後には彼女の得意技、ドーナツスピンをじっくりと見せて、GPS1戦目を笑顔で締めくくりました。アドリブも満載に入ったプログラムだったそうです。浅田真央や安藤美姫らはプリンスアイスワールドなどのアイスショーで新エキシビションプログラムを披露していましたが、中野はショートプログラムのMemoir of a Geishaを使っていたので、Claudineはこの中国杯がお披露目の場となりました。

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(柔らかなClaudineで拍手喝采の中野友加里)

↓動画はコチラ↓
中野友加里 2006 Cup of China EX「Claudine」

フランス杯からは、金妍兒
シニアデビュー2戦目にして見事優勝。可愛らしいピンクの衣装で登場したユナのエキシビションナンバーは「Reflection」。ムーランというディズニー映画のサウンドトラックです。フランス杯はエキシビションにかなり凝っていて、見ごたえがありました。照明の使い方が特に素晴らしかったと思います。優雅で繊細なスケーティングはもちろん、競技会でも見せたイナバウアーからのダブルアクセルも披露しました。手の使い方、身のこなしが本当に綺麗な選手ですね。レイバックからビールマンへ移っていくレベルの高いスピンや、高難度のルッツジャンプもどんどん入れてきます。音楽に合わせた表現が本当に上手ですね。ファイナルでもぜひこのエキシビションを見せてほしいなぁ…と思います。

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(韓国人初の金メダリスト、金妍兒)

↓動画はコチラ↓
金妍兒 2006 Trophee Eric Bompard EX「Reflection」

ロシア杯は観戦できなかったのと、適当な写真や動画がなかったので割愛…

NHK杯からは浅田真央
ファイナル出場が決まり、安堵したようなにこやかさを見せて登場しました。曲はカルメンより「ハバネラ」。彼女らしさが満載のプログラムです。ジャンプ、スピン、ステップをバランスよく入れていて、見ごたえ十分。片手ビールマンスピンはもちろん、真央ちゃんも綺麗なドーナツスピンができますね。スパイラルはキャッチフットの体勢もしっかり軸や安定感を保てています。このプログラムはもう滑り慣れてきていますからね。アンコールではショートプログラムの曲で登場しましたが、ジャンプは披露せず。少し疲れていたのかもしれませんね。

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(NHK杯で優勝し、GPF出場権を獲得した浅田真央)

↓動画はコチラ↓
浅田真央 2006 NHK Trophy EX「ハバネラ」

GPFでもまた素晴らしいエキシビションに出会えるといいですね。
他の選手のエキシビション動画も載せておきます♪

【おまけ】
スケートアメリカ準優勝 Kimmie Meissner
NHK杯準優勝 村主章枝

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★GPS総括&GPFに向けて★

NHK杯をもって、グランプリシリーズの試合全てが終了しました。
後は再来週のグランプリファイナルを残すのみ。
今日はこのグランプリシリーズを振り返ろうと思います。

第1戦はスケートアメリカ。
出場した主な選手は、浅田真央浅田舞安藤美姫キミー・マイズナーなどで、その顔ぶれもあり日本中の注目を集めた試合となりました。浅田真央と安藤が完璧な演技でショートプログラムで首位に立ち、フリーでは安藤が逆転優勝、浅田真央はジャンプにミスが目立って総合三位となりました。安藤はこれがシニア世界大会初優勝。復活の第一幕となりました。

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(初優勝を果たした安藤美姫)

第2戦はスケートカナダ。韓国の16歳、今年の世界ジュニアで浅田真央との一騎打ちに勝利した金妍兒がシニア世界大会デビューを果たす試合となりました。日本からは村主章枝恩田美栄が出場。ショートプログラムで首位に立ったのは、金妍兒でした。しかしフリーで崩れて金は総合三位。順位こそ落としましたが、デビュー戦で表彰台に上がりました。日本の村主は本調子ではなかったものの確実な演技を見せて初戦2位。金妍兒と村主の優勝争いと見られましたが、地元カナダのジョアニー・ロシェットがショートプログラム5位から見事な逆転優勝を果たしました。

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(ロシェット見事な逆転優勝!!)

第3戦はカップ・オブ・チャイナ。日本からは中野友加里浅田舞澤田亜紀が出場。この大会では中野に優勝の期待がかかりました。ショートプログラムは報道ステーション内で中継されましたね。首位に立ったのはアメリカのエミリー・ヒューズ。ただ、彼女の得点が中国杯の低調さを物語っていました。ほぼ同じ得点で、彼女はスケートアメリカでは5位でしたからね。60点台に乗せた選手はいませんでした。中野友加里はショートプログラム2位発進、逆転優勝に期待がかかりました。シニア大会デビュー戦の澤田は4位発進と健闘しました。翌日のフリー、中野は惜しいジャンプミス。ショートプログラム3位のユリア・セベスチェンに逆転優勝を許してしまいました。中野は2位。浅田舞はフリーの得点だけでは4位という健闘を見せました。この辺りから、ショート首位の選手が総合3位…というジンクスがあるのでは?と思うようになりました。

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(中国杯ショートプログラムでの中野友加里)

第4戦、トロフィー・エリック・ボンパールは面白かったですね。この大会から、グランプリファイナル出場可否がかかってきます。出場した主な選手は、安藤美姫マイズナーロシェット金妍兒など。この4人が上位争いを繰り広げました。ここでもショートプログラムで金妍兒が首位に立ちました。2位の安藤とは0.2点差という僅差。ロシェット三位、マイズナーが四位という展開でフリーを迎えました。フリーでも金妍兒が首位を守り、安藤は転倒があったものの2位。ショートではミスがあったマイズナーも調子を戻して三位に入りました。本当にレベルの高い試合が見られましたね。ここで安藤美姫と金妍兒のグランプリファイナル進出が決まりました。

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(シニアデビュー2戦目にして初優勝の金妍兒)

第5戦、カップ・オブ・ロシア。日本からは澤田亜紀恩田美栄が出場しました。スケートアメリカから調子を上げてきていたスイスのサラ・マイアーが優勝し、一気にグランプリファイナル進出を決めました。ハンガリーのセベスチェンはここでも2位に入り、マイアーとともにファイナル進出決定。日本の恩田はフリーで巻き返して3位に入りました。少し地味な大会ではありましたが、若手選手の台頭やベテランの復活が見られたと思います。

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(三位に入った恩田美栄)

そして最後の第6戦、NHK杯。浅田真央村主章枝中野友加里が出場しました。この全員がグランプリファイナル進出を懸けて試合に臨むという緊迫した雰囲気。予想通り、日本の三選手がショートプログラムの上位を独占しました。浅田真央は優勝しなければ自力でのファイナル進出はありません。その緊張の中、ショートプログラムは69.50というものすごい高得点で首位に立ちました。村主2位、中野3位で翌日のフリーを迎えました。フリーでも落ち着きをしっかり持った浅田真央が199.52という世界最高得点をマークして見事優勝!!ステップからのトリプルアクセルも、ステップアウトこそしましたがしっかり跳べていました。村主と中野もそれぞれ2位と3位に入り、本当に見ごたえのある大会でしたね。男子も日本人三人(高橋、織田、小塚)が表彰台を独占という嬉しい結果になりました。ここで、浅田真央と村主章枝のグランプリファイナル進出が決定し、ファイナリスト6名が出揃いました。

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(日本選手が表彰台を独占!!優勝は浅田真央)

グランプリファイナルはいよいよ12月14日に開幕します。
優勝争いは、やはり難度の高い技を持つ安藤、浅田、金ではないかな、と予想しています。確実な演技ができる村主にもチャンスはありますが、その3人が完璧の出来であれば優勝は難しくなってくると思います。浅田と村主はグランプリファイナル優勝経験者ですからね、今回も頑張ってほしいと思います。金妍兒は後半のサルコウジャンプあたりでの転倒なく、ノーミスが条件だと思います。浅田はトリプルアクセルと後半の三連続をしっかり決めたいですね。安藤は4回転サルコウを入れてくるかどうか。本当に楽しみです。

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2006 NHK Trophy★FS編★

今年のNHK杯は、日本人選手が女子シングルの表彰台を独占しました!!
これは本当に素晴らしい。史上初の快挙です。
優勝した浅田真央と2位の村主章枝はグランプリファイナル出場権を獲得し、これで今季グランプリファイナルに出場する6名が決まりました。これについては次回触れていこうと思います。中野友加里は惜しくもファイナル出場はなりませんでしたが、昨年からの成長は止まっていませんね。全日本選手権などでも頑張ってほしいと思います。それではひとりひとりの演技を見ていこうと思います。

優勝は浅田真央。ここで優勝しなければグランプリファイナル進出はほぼ不可能という緊張を乗り越えて見事優勝。これはとても素晴らしかったと思います。今日の彼女には、称えるべきところが盛りだくさん!!できるだけ詳しく見ていこうと思います。

今季のフリー使用曲はヴィットリオ・モンティの「チャルダッシュ」。ハンガリーの舞踊曲で、独特の曲調やリズムのある楽曲です。衣装は黒から赤に変えました。情熱的な曲には赤もピッタリですね。滑走順は10番。この時点で村主も中野も演技を終えていました。

最初のジャンプはステップから入るトリプルアクセル。今季の競技会ではまだ成功はありません。失敗は許されません。ものすごい緊張感の中で跳んでいるはずです。それでも安全策としてダブルにするなどせず、果敢に挑戦しました。ステップアウトこそしましたが、まずは第一の関門を乗り切りました。回転は素晴らしかったです。次はダブルアクセル+トリプルトウループのコンビネーションジャンプ。落ち着いて跳べていました。とても良かったです。スケートアメリカでは、どちらもダブルでしたが、今回はジャンプの構成を大きく変えてきています。まだもう1つ、前半の鍵となるジャンプが控えています。トリプルフリップ+トリプルループの三回転+三回転。これもしっかり決めました。難易度の高いコンビネーションを入れてきましたね。続く要素はサーキュラーステップシークエンス。ストレートラインと違い、リンクに円を描いていきます。これも前よりレベルを上げ、高い評価を受けました。だんだん速さを増すチャルダッシュの名旋律に乗って、複雑なステップを見せました。

次の要素は足換えコンビネーションスピン。これもレベル4の高評価を得ました。得意の片手ビールマンスピンやドーナツスピンなどを盛り込んでいて、難易度の高い組み合わせでした。軸がしっかりしているのが特にいいですね。曲調が変わって、優雅なスケーティングからの流れをそのままに、ステップを入れて跳んだダブルアクセル、これは真上に綺麗に上がって回転していましたね。GOEでも大きく加点されています。続くトリプルルッツも成功。高さと余裕がありました。スパイラルシークエンスは、柔軟性の高さを生かしてじっくりと見せてくれました。これもかなり高い評価を受けています。ぐらつかず、安定感と余裕がありますね。そしてすぐに跳んだトリプルフリップはとても綺麗!!音楽ともしっかり調和していました。疲れを見せず、ジャンプを確実に決めています。再びチャルダッシュらしい旋律に戻った曲に乗って、終盤に入っていきます。コンビネーションスピンは全くぶれません。ポジションもしっかりしていて、安定感は抜群です。そして、音楽に合わせての三連続ジャンプ。トリプルルッツ+ダブルループ+ダブルループ。これは2つ目のループジャンプが少し危なげで、回転不足もありましたが、大技を成し遂げました。前は最初の三回転もループを跳んでいたのですが、より難易度の高いルッツに変更しています。ジャンプは全てまとめました。残るはスピン2つ。自分を励ますような表情が見えます。テレビの前で祈るような気持ちでした(笑)観客の手拍子は終盤鳴り止みません。レイバックスピン⇒ビールマンスピンでは少し疲れが見えたかな?とも思いましたが、美しいレイバックスピンと彼女ならではの片手ビールマンスピンを見せてくれました。レベル4を獲った最後のフライングシットスピンを終えて顔を上げた彼女は、達成感に満ちた笑顔を浮かべていました。

得点はテクニカルエレメンツが何と、70.18!!ものすごい高得点です。トリプルアクセルが綺麗に決まって、最後の三連続ジャンプもしっかり跳んでいたら一体どんな点数だったんだろう…?と思ってしまいますね。プログラムコンポーネンツも59.84という高得点。もちろん5項目全てに7点台がつきました。フリーの合計は130.02とパーソナルベストを大きく更新。そしてショートプログラムとの合計得点は199.52、これはなんと世界最高得点!!スルツカヤが持っていた記録を塗り替えました。もしかすると近いうちに200点を越えてくるかもしれません。そして、2位の村主に約20点差をつけての断トツ優勝。もうこれは文句なしの優勝です。

今日の彼女は、もちろん完璧ではありませんでした。緊張や焦り、疲れもあったはずです。そんなときに、気持ちを落ち着けてひとつひとつのエレメンツに臨んでいけたことが最も評価したい点ではないかなと思います。いつものスピードでは無理だ、たとえスピード感が欠けたとしても1つ1つミスをせずに決めていきたいという思いを持っていたと思います。慎重さもすごく伝わってきました。これは今後の浅田真央自身にとって大きな自信になっていくと思います。追い込まれたときに落ち着いてスケートに取り組み、結果を出すことができた、ということが。ファイナルでは完璧な演技を見せてくれることを、胸の中で期待したいと思います。

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(最高の笑顔でGPF進出を決めた浅田真央)

動画はコチラ↓
浅田真央 2006 NHK Trophy FS「チャルダッシュ」

準優勝は村主章枝。彼女もグランプリファイナル出場権を得ました。
彼女らしい確実な演技を見せて、昨年に続く貫禄の準優勝となりました。村主の今季フリー使用曲は、カール・ジェンキンス作曲の「ファンタジア/魂の歌」です。声をヴォーカルではなく楽器のひとつとして使った、オリジナルの楽曲だということです。薄い紫とオレンジを合わせた衣装にもこだわったようです。直前の6分間練習後すぐという滑走順での登場となりました。冒頭から彼女の表現力を前面に押し出していきます。最初のジャンプはトリプルルッツ+ダブルトウループのコンビネーション。余裕があってとても良かったです。2つ目のジャンプ、トリプルフリップも素晴らしい。ジャッジからも大きく加点されています。続くトリプルトウループもしっかり成功させました。次は足換えコンビネーションスピン。軸がぶれず、回転も速く、安定感があります。これはレベル4の評価を受けています。

曲調が変わった中盤、パントマイムのような動きや表情で表現力の高さをアピール。リンクをいっぱいに使った力のあるスケーティングの後、トリプルルッツを成功。高さがありました。続くトリプルフリップ+ダブルトウループも綺麗に決まりましたね。そして、スパイラルシークエンス。足を高く上げるだけではない、質の高いスパイラルです。ここでもレベル4を獲得。かなり高い評価を受けています。流れをしっかり持って、ダブルアクセルをしっかり決めてきました。続くフライングシットスピンもレベル4。オールマイティーに得点を重ねていけるのが、村主のすごいところです。最後のジャンプ、トリプルサルコウが残念ながら1回転になってしまいました。村主はサルコウジャンプがあまり得意ではないようで、カナダ大会ではダブルアクセルに差し替えていました。このミスは残念でしたね。そして、もう一度フライングシットスピン。終盤にさしかかってもスピンの精度は落ちません。だんだん盛り上がっていく音楽にもしっかりと乗っています。ストレートラインステップシークエンスでは、細やかなフットワークと複雑で力強い身のこなしを見せています。レベルを上げるのが難しいと言われるステップでも、彼女は高い評価を受けています。そして最後は足換えコンビネーションスピン。疲れを感じさせない、素晴らしいスピンでした。彼女の持ち味である高速スピンを披露して、演技を終えました。

得点は、テクニカルエレメンツが58.03、プログラムコンポーネンツは59.36で、合計117.39でした。やはり難易度の高いジャンプやビールマンスピンを持つ浅田真央には技術点はどうしても及びませんが、演技構成点のほうはほとんど差がありません。上にも書いたように、オールマイティーに得点を重ねられる点は彼女の大きな強みですね。ショートプログラムとの合計は179.31で、浅田に次ぐ第2位。ここ一番で素晴らしい演技を見せて、グランプリファイナル出場権を手に入れました。ファイナルでは村主にはない三回転+三回転やビールマンスピンを持つ安藤美姫や金妍兒、そして浅田真央がライバルです。確実な演技+「何か」が、メダル獲得に向けて求められるのではないかと思います。

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(グランプリファイナル出場権を獲得、2位の村主章枝)

動画はコチラ↓
村主章枝 2006 NHK Trophy FS「ファンタジア、魂の歌」

三位は中野友加里。昨年はNHK杯優勝、グランプリファイナル出場(銅メダル獲得)となりましたが、今年は惜しくもファイナル出場は叶いませんでした。まだまだ大会はありますから、ぜひそこでリベンジを果たしてほしいと思います。中野の今季フリー使用曲は、バレエ音楽「シンデレラ」です。昨年急成長を見せて、世界選手権初出場第五位という快挙を成し遂げたシンデレラガールにぴったりの曲ですね。ジャンプやスピンはもちろん、表現力にも磨きをかけて、このフリーに臨みます。最初のジャンプはトリプルアクセルのはずでしたが、残念ながら失敗。トリプルアクセルの基礎点は7.5点ですが、これは1回転半にも認定されないため、得点は何とゼロ。とても痛い得点ロスとなってしまいました。中国杯ではここをダブルアクセルからのコンビネーションジャンプに変更して安全策をとりましたが、今回はトリプルアクセルに挑みました。次は、トリプルルッツとダブルアクセルのジャンプシークエンス。これはコンビネーションジャンプとは異なります。2つのジャンプの間につなぎが入っていますね。ここはしっかり決まりました。ミスを引きずらず、すぐに立て直せていますね。続くコンビネーションスピンは、昨日の失敗を少し気にしているようにも見えましたが、出来は良かったです。その後のトリプルフリップも高さがあってとても綺麗でした。トリプルサルコウもしっかり決まりました。スピンだけでなく、彼女はジャンプのレベルも以前より上がっていると思います。そして、彼女の見せ場であるフライングキャメルスピン。ドーナツスピンも見せています。これからまた高いレベルをもらえるようになっていくといいですね。次に入れたトリプルループは1回転になってしまいました。これも大きな得点ロスになってしまいます。彼女はループジャンプがあまり得意ではないんですね。中国杯でもループでミスが出ました。ここは音楽ともよく合っているので、これからはぜひ決めていきたい場所です。それでも流れを止めることなく、次へ次へと進んでいけました。曲調が変わり、美しいフライングシットスピンを披露しました。回転速度が本当に速い!!終盤にさしかかったところで、三連続ジャンプ。トリプルサルコウ+ダブルトウループ+ダブルループです。これは勢いがあってよかったと思います。だんだん盛り上がっていく音楽に乗せて、足換えのコンビネーションスピン。チェンジフットもスムーズで、回転速度も安定感も文句なしですね。そして、サーキュラーステップシークエンス。ステップはもう少し工夫があればいいかなと思います。上体の動きや複雑なフットワークを入れられるようになると、レベルも上がってきますね。スパイラルシークエンスはかなり高い評価を得ました。安定感があって、質の高いスパイラルだと思います。彼女もいろんな要素で得点が取れるようになってきましたね。最後の最後にタイミングよくダブルアクセルを跳んでフィニッシュ。ミスをしっかりカバーして、いい演技でした。

得点は、テクニカルエレメンツが48.39と少し低め。やはり、最初のトリプルアクセルの失敗やトリプルループが1回転になったことなどが大きく影響しています。プログラムコンポーネンツは55.68、7点台も取れています。合計は104.07、ショートプログラムの得点も合わせると160.93で第三位。惜しくもグランプリファイナル出場はなりませんでした。それでも、プレッシャーの大きかった中でよく頑張って、素敵なスケートを見せてくれたと思います。安藤や浅田らより一足先に全日本選手権に向けての調整を始めていってくれることでしょう。

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(惜しくもGPF2年連続出場はならず。三位の中野友加里)

動画はコチラ↓
中野友加里 2006 NHK Trophy FS「シンデレラ」

NHK杯は、男女シングルで日本人選手が表彰台を独占。
グランプリファイナルにも計5人の日本人選手が出場します。今、フィギュアスケートシングルでは、間違いなく日本のレベルが一番高いということを如実に物語っていると思います。この熱をバンクーバーまで下げることなく、保ち続けていってほしいと思います。本当に心に残るNHK杯でした。グランプリファイナルが楽しみです!!

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(表彰台を独占した日本人女子、村主・浅田真央・中野)

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2006 NHK Trophy★SP編★

グランプリシリーズ最終戦、NHK杯がとうとうやってきました。
毎週末楽しませてくれた、スケーター達、ありがとう(笑)

今日は女子ショートプログラム。浅田真央、村主章枝、中野友加里が1位~3位を独占。会場も日本だし、何だか全日本とかを見てるみたいな錯角が起きるくらいです。これはもちろんすごいことなのですが、予想通りですね。フリーでどう入れ替わるかは分かりませんが、おそらく表彰台はこの三人で決まりだと思います。

ショートプログラム首位は、浅田真央
彼女の演技から見ていきましょう。彼女の今季ショートプログラム使用曲は、ショパン作曲「ノクターン」です。可愛いピンクの衣装がよく似合います。最初のジャンプは、ステップからのトリプルルッツ。少し右に傾いてしまいましたが、しっかり着氷して次の要素へ移っていけました。インタビューでは「緊張した、あのルッツは怖かった」というふうに話していました。スケーティングはやっぱりいつ見ても優雅ですね。きちんとした習得の仕方だからでしょう、緊張の中にあっても体がしっかり覚えていいるんですね。次はトリプルフリップ+トリプルループのコンビネーションジャンプ。これは高さも余裕もあって、しっかりと決まりました。三回転+三回転の成功率はかなり高いですね。次の要素はスパイラルシークエンス。安定感があってとても良かったと思います。ブレがないですね。最後のジャンプは、これもステップから入るダブルアクセル。これはもう完璧でしたね。そして足換えコンビネーションスピン。実況も言っているように、軸のブレがほとんど無いんですね。きちんとその場で綺麗に回っています。回転の速度やポジションも文句なし。ストレートラインステップシークエンスは、複雑なフットワークでありながらとても優雅でスムーズで、よく曲にも乗っていました。上半身や手の動きでの表現も素晴らしかったと思います。フライングシットスピンも軸がブレず、終盤でも回転速度が落ちていません。最後はレイバックスピン⇒ビールマンスピン。とても綺麗でした。片手のビールマンスピンは彼女の武器のひとつです。(他の人は大抵両手でブレード(刃)を掴んでいます)

得点が出たときは驚きました!!今まで見たこともないような数字…テクニカルエレメンツ(技術点)は40.30というものすごい高得点。やっぱり、高得点に繋がる要素を持っているし、スパイラルやスピンでも高いレベルを取れているということですね。プログラムコンポーネンツ(演技構成点)も29.20という高い得点がつきました。5つの項目全て7点台。これはもう本当にすごいの一言しか出てきません。合計は69.50、パーソナルベストを更新しました。もう70点を出す日も近いかもしれません!!

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(エッジで手を切っても動じない!!浅田真央PBでSP首位)

動画はコチラ↓
浅田真央 2006 NHK Trophy SP「ノクターン」

2位は村主章枝。ミスのない演技で安定感も抜群でした。
始まりから終わりまで、柔らかさと強さを併せ持てていましたね。そして音楽にきちんと合わせた身のこなしも素晴らしかったと思います。今季ショートプログラム使用曲はラヴェル作曲の「ボレロ」です。最初のジャンプはトリプルルッツ+ダブルトウループのコンビネーションジャンプ。余裕と安定感のある綺麗なジャンプでした。次はステップからのトリプルフリップ。これも高さがあってとても良かったです。次の要素はレイバックスピン。回転速度が速くて、ブレもありません。そして、スパイラルシークエンス。決して体の柔らかい選手ではありませんが、スパイラルは安定感も美しさもあっていつも高い評価を得ています。最後のジャンプはダブルアクセル。ほんの少し、着氷のときにバランスを崩しかけていますね。でもよく体をまっすぐにして踏ん張れました。スピード感、流れも変わらず保っています。次の要素フライングシットスピンはかなり高い評価を受けたと思います。素晴らしかったです。そして足換えコンビネーションスピンでは村主の持ち味の高速スピンも見せています。スピンもやっぱりかなり安定感があって上手ですね、彼女は。最後はストレートラインステップシークエンス。これは盛り上がるボレロの曲調に乗って、力強く深いエッジを使ってステップを踏んでいました。ステップそのものも体の動きもとても複雑で、また美しかったです。

得点は、テクニカルエレメンツが33.20。浅田に比べるとやはり低いですが、三回転+三回転やビールマンスピンなしでもここまで高い得点が出せるのはすごいことです。そしてプログラムコンポーネンツは28.27。「技と技のつなぎ」という項目以外は全て7点台をそろえています。ショートプログラムの得点(合計)は61.92、浅田真央に次いで2位につけました。この2位を明日のフリーでも守ることができれば、グランプリファイナル出場が決定します。今の時点ではファイナル進出権獲得の可能性はかなり高いと思います!!頑張ってほしいですね。

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(ノーミスの演技で2位につけた村主章枝)

動画はコチラ↓
村主章枝 2006 NHK Trophy SP 「ボレロ」

3位は中野友加里。プレッシャーからか、思わぬミスがありました。
彼女の今季ショートプログラム使用曲は、映画SAYURIのサウンドトラックより「Memoir of  a Geisha」です。手の仕草で傘や扇子を表すなど、日本的な部分の演出にこだわったようです。最初のジャンプはトリプルルッツ+ダブルトウループのコンビネーション。これは綺麗でした。次はステップから入るトリプルフリップ。これも良かったです。昨季よりもジャンプがスムーズに跳べているように感じますね。続く要素は足換えのコンビネーションスピンで、彼女の見せ場のひとつなのですが、バランスを崩してしまいました。点数の稼ぎどころとなるはずが、レベル1という結果になってしまいました。これは残念…。そしてスパイラルシークエンス。これはとても高い評価を受けました。レベル4でGOEでも加点されましたね。彼女もさほど体の柔らかい選手ではありませんが、素晴らしいスパイラルを見せてくれます。続くレイバックスピンでは、今季から取り入れたビールマンスピンを披露。ここでもレベル4を獲得しています。綺麗なポジションと安定した回転速度がすごく良かったです。ストレートラインステップシークエンスはもう少し工夫があってもいいかなとは思いましたが、動きはとても良かったです。そして最後のジャンプはイーグルからのダブルアクセル。彼女の得意なアクセルジャンプですから、余裕と高さがあって素晴らしかったです。音楽ともよく合っていましたね。最後はフライングキャメルスピン。彼女の最大の持ち味、ドーナツスピンをここで披露しています。今回はスピンでの加点が少なかったのが残念でした。

得点は、やはり技術点にミスが響いてしまいましたね。もっと高得点をとれる選手なんですけどね。テクニカルエレメンツは30.06。そしてプログラムコンポーネンツは26.80。全項目6点台ですね。中野も村主同様2位以上でグランプリファイナル出場権獲得ですから、少し残念な滑り出しとなってしまいました。明日のフリーではトリプルアクセルに挑戦してくる可能性も高いと思います。

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(フリーに勝負をかける前年チャンピオン、中野友加里)

動画はコチラ↓
中野友加里 2006 NHK Trophy SP「Memoir of a Geicha」

日本人選手が上位を独占しました。注目は、グランプリファイナル出場権争いです。浅田はこの首位を守らなければ無条件でのGPF進出はありません。村主と中野は(浅田の出来次第ではありますが)2位争いを強いられます。全てが決まる明日のフリー、楽しみです!

ジャッジスコアはこちらです

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