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★2006 Cup of Russia編★

ごめんなさい。ロシア杯はレビューお休みにします。

結果はサラ・マイアーがSP三位から逆転優勝。
こういう展開が多いですね~今季のGPSは!!
マイアーは2位のセベスチェンと並んでGPF出場決定。
そして三位は恩田美栄です。
GPF、残る椅子は2!!NHK杯で全てが決まります。

NHK杯は日本人対決になると思います。織田と高橋も表彰台は死守しなければGPF行けません。そこにランビエールが入ってきてますからね。女子は村主、中野、浅田真央の戦い。真央はここで優勝しなければGPF出場はできません。2位なら可能性はなくはないのですが、優勝者が村主と中野以外でなければなりません。海外の有力選手の欠場情報もありますから、ますますこの三つ巴の戦いとなってくるでしょう。

スポーツ新聞とかは、「真央、GPF出場に黄色信号」とかって出してますけど(-_-;)よく考えてみれば、別にいいんです。真央ちゃんが今年のGPFに絶対出ないといけないなんていうことはない。もちろん、彼女自身は出たいでしょう。それに応援している私たちもファイナルの舞台で彼女を見たい。でも彼女のこれからの競技生活をプレッシャーで塗り固めてしまっては、あの輝くような笑顔に会うことがどんどんできなくなっていくと思います。まだまだこれからチャンスはある、これがダメなら全部ダメってわけじゃないって、本人も周りも思えるといいのでは?と思います。地元名古屋で開催のNHK杯。どうか楽しく滑ってくれますように…。

それでは来週のNHK杯でしっかりレポートします!

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2006 Trophee Eric Bompard★FS編★

第4戦、トロフィー・エリック・ボンパールが終わりました。
優勝したのは韓国の金妍兒
ショート、フリーともに1位で見事優勝。まだシニアの世界大会2戦目の選手なんですよ。あの風格はそれを忘れさせる何かがありますよね。そして、2位の安藤美姫とともに、グランプリファイナル出場権を獲得しました。昨年の浅田真央を思い出させますね。NHK杯の結果次第では、真央vsユナの直接対決がグランプリファイナルの舞台で見られるかもしれません。それでは、金妍兒のフリーから見ていきましょう。

フランス杯を制したのは、韓国の金妍兒

ショートプログラムとは全く印象の異なる、薄い水色の衣装でふんわりと舞うフリー曲は「あげひばり」。優雅なスケーティングの彼女にぴったりの曲だと思います。両手を羽のように動かしてヒバリを表現していたりと、その表現力にも磨きがかかっています。最初のジャンプはトリプルフリップ+トリプルトウループのコンビネーションです。これはとても良かったですね。ジャッジからも高い評価を受けました。高さ、流れともに文句なかったと思います。着氷もとても綺麗で、余裕のあるジャンプでした。二つ目はイナバウアーの姿勢から入っていくダブルアクセル+トリプルトウループです。これもとてもよかったですね。そしてレイバックスピン⇒ビールマンスピン。彼女のレイバックはとても特徴的ですね。ビールマンも軸がしっかりしていて綺麗でした。続くジャンプはトリプルルッツ。これも綺麗に決まりました。流れを止めないジャンプができているのが素晴らしい!!次はコンビネーションスピン。これはレベル4を獲得しています。上を向いてのスピンは珍しいですね。ドーナツスピンも入れていました。ポジションもしっかりしていて、良かったと思います。中盤にストレートラインステップシークエンスを持ってきています。ゆったりとした曲に乗って綺麗なステップを見せています。ショートプログラムではレベル1だったステップも、フリーでは高く評価されました。ジャンプ以外もきちんとこなしていく選手ですね。そして、トリプルルッツ+ダブルトウループをしっかり成功させました。フライングシットスピンもレベル4。回転速度もいいですね。スケーティングの優雅さは素晴らしいです。手の動かし方や身のこなしが本当に美しい。曲の盛り上がりに合わせたダブルアクセル、これも決まりました。ステップから入りましたね。トリプルアクセルが見られる日も近いかもしれません。次のジャンプはトリプルサルコウでしたが、ステップアウトしてしまいました。後半疲れてきたのかな?長い手足を生かしたスパイラルシークエンスはたっぷりと見せてくれましたね。これもレベル4を獲得。次のダブルアクセルは転倒してしまいました。タイミングが難しいジャンプなんですね。最後の要素は足換えのコンビネーションスピン。これはどのポジションをとっても綺麗で、複雑な構成を見事にこなしていましたね。後半のジャンプの失敗はありましたが、何度も見たいと思えるプログラムでした。

得点は、テクニカルエレメンツが63.04とかなり高い点数。三回転+三回転を決め、ジャンプ以外の要素でもレベル4を並べていますから、当然の評価です。プログラムコンポーネンツは57.28とこれも高いですね。7点台を並べています。合計得点は119.32、ショートプログラムの得点も合わせると184.54とパーソナルベストを更新。シニア2戦目にして堂々の1位です。ファイナルではノーミスの演技が見られるといいですね。

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(ジンクス跳ね除け初優勝!!GPF出場も決定の金妍兒)

動画はコチラ↓
金妍兒 2006 Trophee Eric Bompard FS「あげひばり」

2位は日本の安藤美姫

フリーの曲はメンデルスゾーン作曲の「ヴァイオリン協奏曲」です。とても綺麗な曲ですね。彼女の力強いジャンプやステップによく合っていると思います。黒の衣装もとても大人っぽくていいですね。最初のジャンプはトリプルルッツ+トリプルループの予定でしたが、最初のルッツで惜しくも転倒。ここで金妍兒との差ができてしまいましたね。安藤がこのジャンプでとった点数はわずか3点。金妍兒は成功させた上にGOEで加点を受けたので10.90点をとっています。安藤のコンビネーションジャンプのほうが難易度も基礎点も高いので、決まっていれば結果は変わったかもしれません。次のトリプルサルコウはしっかり決まりました。グランプリファイナルでは、ここを4回転サルコウにするという発表もありましたね。ぜひ成功させてほしいと思います。三回転でこの余裕ですし、今の彼女なら成功するかもしれないなと思います。次はトリプルフリップ。これはややマイナスの評価を受けました。フライングシットスピンはレベル4をとっています。ポジションも回転速度もいいですね。スパイラルシークエンスもしっかり見せてレベル4を貰いました。エッジワークもいいですし、優雅でした。スパイラルからの流れで跳ぶトリプルルッツ+トリプルループはとても良かったです。高さがありますね。そしてトリプルトウループ+ダブルループ+ダブルループの三連続ジャンプもびしっと決まりました。ジャンプはもう完全復活ですね。次もコンビネーション、トリプルフリップ+ダブルループです。ミスは引きずっていませんね。最後はダブルアクセル。アクセルジャンプもとても綺麗に跳べるようになってきたと思います。ジャンプを続けても疲れを見せず、次のコンビネーションスピンでもレベル4を獲得しています。終盤、最も曲が盛り上がるところでの力強いストレートラインステップシークエンス。スピード感があり、全身を使っていて、音楽にも乗っていました。今日は少し疲れが見えたようにも思えました。(足換え)コンビネーションスピンも素晴らしかったです。たくさんのポジションを組み込んだ複雑なスピンでした。彼女はスピンも今季とても良くなっています。これもレベル4ですね。スピンやステップでレベル4を取れて、三回転+三回転ジャンプを跳べる選手がやっぱり上位に来ますね。最後はレイバックスピンを見せて、フィニッシュ。最初のジャンプ失敗を引きずらす、いい演技でした。

得点は、テクニカルエレメンツが57.70でプログラムコンポーネンツが52.27でした。金妍兒にはどちらも及びませんでしたが、腰の痛みもあった中で素晴らしい出来だったと思います。フリーの得点は109.42、そしてショートとの合計は174.44で2位。最初のジャンプさえ…と思わずにはいられない金妍兒との得点差になりましたね。今季もグランプリファイナル出場決定。ぜひ頑張ってほしいです。

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(2戦とも優勝はならなかったがGPF出場を決めた安藤美姫)

動画はコチラ↓
安藤美姫 2006 Trophee Eric Bompard FS「ヴァイオリン協奏曲」

ショートプログラムではジャンプ転倒もあって4位と出遅れたキミー・マイズナーは、フリーで調子を戻して銅メダルを獲得。スケートアメリカに続く表彰台です。やっぱり実力のある選手だなぁと思いますね。彼女のフリーは「フラメンコ」。去年よりも大人っぽい曲ですね。最初のジャンプはトリプルルッツ+トリプルトウループ。難しいジャンプですが綺麗に決まりました。音楽に合った表現がうまい彼女、楽器の音と同時に氷をトウで叩くという小さいけれども魅力的な演出もしています。そして次のジャンプはトリプルアクセルでしたが、惜しくも転倒してしまいました。回転不足で転倒と取られますから、ロスは大きいですね…。でも挑戦したのは素晴らしい。続くジャンプはトリプルフリップ+ダブルトウループですが、後ろのトウループがシングルになってしまいました。曲にうまく乗ったストレートラインステップシークエンスはとても良かったです。体を使いながらも、足はしっかりとしたステップを踏めていました。曲調が変わって、優雅なスケーティングを見せています。そして次の足換えコンビネーションスピンでは複雑な組み合わせのスピンをしっかりとした回転で見せてレベル4を獲得しました。続くトリプルサルコウは綺麗に決まりました。静かな曲調に乗せたスパイラルシークエンスもレベル4を貰っています。決して体は柔らかいとは言えませんが、安定感がありますね。スパイラルの後すぐのジャンプはトリプルルッツのはずでしたが1回転になってしまいました…。ジャンプがうまく決まらないと焦りも出てきますよね。マイズナーはスピンが本当に上手で、ルッツ後のシットスピンもレベル4を獲得しています。次はフライングキャメルスピン。得意のスピンを見せていきます。彼女はビールマンスピンはできないけれど、スピンではいつも高い評価を受けています。終盤もジャンプを続けていきます。今度はトリプルルッツを成功、これは綺麗でした。高さもありましたね。昨季と同じダブルアクセル+ダブルトウループ+ダブルループの三連続ジャンプもきちんと決まりました。最後は足換えコンビネーションスピン。これもレベル4です。ただコンビネーションになっているだけでなく、態勢を変えるのが難しい組み合わせ同士を近接させても回転速度を保って回れているんですね。これは高い評価に繋がっています。もちろん足換えもとてもスムーズ。ミスはあったものの、2大会連続で表彰台に上がりました。

得点は、テクニカルエレメンツ52.79+プログラムコンポーネンツ53.68=105.47。フリーだけの得点ではフィンランドのポイキオに次いで四位になります。ショートとの合計は158.03となりました。上の二人からは点差がありますが、堂々三位はジャンプのミスをカバーできるくらいのスピンやスパイラルを見せた結果とも言えますね。トリプルアクセルも決まるようになってくるといいですね。

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(ミスはあったものの、見事三位に入ったマイズナー)

動画はこちら↓
Kimmie Meissner 2006 Trophee Eric Bompard FS 「フラメンコ」

おもしろかったですね!!フランス杯。
SP三位のロシェットはフリーでミスを連発してしまい、残念ながら優勝争いからは少し遠ざかってしましました。エキシビションも照明などにとてもこだわっていてとても素敵でした。次のロシア杯には恩田美栄と澤田亜紀が出場します。中国杯優勝のユリア・セベスチェンをはじめ、ソコロワやマイアー、シズニーと言った実力派がたくさん登場します。そろそろGPF出場6名も続々決まってきますから、後半ならではの楽しみも出てくると思います。

それではまた来週♬

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2006 Trophee Eric Bompard ★SP編★

今年のフランス杯は、予想通り&期待以上!
ショートから見ごたえたっぷりです!

ショートプログラム首位は韓国の金妍兒

昨季から滑っているこのプログラム。ますます素晴らしくなっています。スケートカナダでも首位でしたが、得点も出来もそれを上回りました。前回は1番滑走、今度は最終滑走です。それでも動じない、強い精神力も持っています。最初はトリプルフリップ+トリプルトウループ。高さがあって、綺麗な回転と着氷、そして流れもあった、完璧なジャンプでした。ジャッジからもかなり高い評価を受けたと思います。スパイラルシークエンスも良かったです。手足の長さがまたすごい(笑)フライングシットスピンはポジション、回転速度ともに文句なし。安定感がありました。2つ目のジャンプはステップから入るトリプルルッツ。これも完璧!!タンゴのリズムに乗ってのストレートラインステップシークエンスはこれからまたマイナーチェンジしてくると思います。ここでもっと複雑なステップや上半身の動きが入ってくれば技術点は上がってくるでしょうね。表現力が素晴らしい!!表情、手の動かし方、身のこなし、音楽に合わせた表現…どれをとってもシニア世界大会初参戦の選手とは思えないレベルの高さがあります。金妍兒の表現力にはいつも惹き込まれます。次の要素はレイバックスピン。途中からはビールマンスピンに変わっていきます。彼女のレイバックは力強いですね。ビールマンはとても綺麗。安定感があります。最後のジャンプはイナバウアーからのダブルアクセル。この「からの」が重要なんですwこれが難しい。彼女も浅田真央やキミー・マイズナーと同じくトリプルアクセルを跳べる選手ですから、ダブルアクセルはもう余裕そのものですね。最後の足換えコンビネーションスピン、これも高いレベルがつくと思います。本当に見事な演技でした。

得点はテクニカルエレメンツが37.70 、そしてプログラムコンポーネンツが27.52。合計は65.22です。これはパーソナルベストですね。テクニカルエレメンツはかなり高い得点がつきました。プログラムコンポーネンツがもう少し伸びてくるといいですね。7点台を揃えられるようになるとこの選手はもう敵なしになるでしょうね。どちらも備わっている…というのが理想ですが、今の段階でもかなり優れたスケーターです。若干16歳ですからね。この調子で明日のフリーも頑張ってほしいと思います。フリー曲の「あげひばり」は、金妍兒にぴったりの優雅で繊細な曲ですからね。楽しみにしたいと思います。SP1位⇒総合3位という妙な今季GPSのジンクスを跳ね除けていってほしいです!!

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(フランス杯でもSP首位!GPS初優勝を目指す金妍兒)

動画はこちら↓(YouTubeより)
金妍兒 2006 Trophee Eric Bompard SP「Tango de Roxanne」

首位に0.2点差という僅差で2位につけた安藤美姫

もう完全に馴染んだシェヘラザードを今回も披露しました。見ていて思いますが、ユナや真央のような少女スケーターではなく、もう完全に大人のスケーターになりましたね。このフランス杯で表彰台に上がればグランプリファイナル出場権獲得が決まりますが、それはもう間違いないでしょう。最初の要素はコンビネーションジャンプ。トリプルルッツ+トリプルループという難しい組み合わせを、しっかり決めました。これだけで基礎点が11点ありますからね。おそらくGOEで加点されていると思います。続くトリプルフリップも綺麗に成功。ジャンプはもう確実に跳べるようになってきましたね。高さも流れもありました。そして、レイバックスピンからビールマンスピン。ここは本当に見るたびに「綺麗だなぁ」と思わせてくれます。表現力も増してきていますね。最後のジャンプ、ダブルアクセルも良かったです。スパイラルシークエンスは本当に磨きがかかりましたね。去年が嘘のようです。Campbell'sでもスケートアメリカでもかなり高い評価を受けました。おそらくここでも同じく高評価を得るでしょう。スパイラルを見ていて思いますが、体が締まりましたね。フライングシットスピンも完璧。回転速度もポジションも安定していました。そして力強くスピーディーなストレートラインステップシークエンス。全身を使えていますね。どうして氷の上であんなに速く動けるんだろう?と見ていて思わず口に出してしまいました(笑)足が絡まったりしないのが不思議…!!最後の足換えコンビネーションスピンは圧巻でした。いろんなポジションを入れた複雑なスピンを見せてくれましたね。彼女らしいプログラムが、シーズン中盤にもう完成しつつあるのを感じました。

得点はテクニカルエレメンツが36.70と金妍兒を下回りましたが、プログラムコンポーネンツは28.32と安藤が上。技と技のつなぎの項目以外は全て7点台です。安藤は両方をバランスよく取れていますね。合計では65.02と金妍兒に0.2点だけ及びませんでした。フリーはほぼ同点で臨むわけですね。本当に熾烈な戦いです!!安藤のフリーは、メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲。これももう馴染んできているはずなので、またスケートアメリカのような素晴らしい演技を見られそうです。ただ、腰を痛めているという話もあるので、そこは少し心配です…。

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(GPF出場に王手!2位に着けた安藤美姫)

安藤美姫 2006 Trophee Eric Bompard SP「Sheherazade」

三位はカナダのジョアニー・ロシェット
スケートカナダでは、ショートプログラム5位から見事な逆転優勝を見せました。安藤と同じく、グランプリファイナル進出に王手をかけています。ショートプログラムの曲は「リトルウィング」。ロックを使ってきましたね。衣装は可愛いピンク。綺麗な髪や瞳の色にもよく映えています。最初のジャンプは、トリプルフリップ+ダブルトウループのコンビネーション。これはしっかり決まりました。彼女のジャンプは軸がしっかりしていて、基本に忠実。安定感がありますね。続くトリプルルッツも高さがあって良かったです。フライングシットスピンもスピード感がありました。最後のジャンプ、ダブルアクセルも成功。そして、レイバックスピン。ビールマンがなくてもしっかりと美しいレイバックを披露しました。ストレートラインステップシークエンスは音楽に乗っていて良かったです、もう少し改良できるかな。スパイラルシークエンスでは難しいエッジワークを見せていました。あまり体の柔らかい選手ではありませんが、魅力的なスパイラルを見せてくれます。最後の足換えコンビネーションスピンは少し軸が滑ってしまってマイナスの評価をされたかな?とも思いますが、ミスのない演技でした。

得点は、テクニカルエレメンツが32.88、プログラムコンポーネンツは27.04でした。時間超過による減点1が残念ですね。合計は58.92で、安藤美姫と金妍兒には少し差をつけられた感があります。それでもスケートカナダで見せたあの大逆転劇を思うと、まだまだチャンスはありますね。フリーでどんな演技をするのか、とても楽しみです。彼女はジャンプの回転が抜けてしまうことが多いんですね。スケートカナダ優勝のフリーでもシングルルッツとかになってたんです。それがなければかなり全体的に安定している選手です。

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(今回も逆転優勝なるか?3位のロシェット)

ジョアニー・ロシェット 2006 Trophee Eric Bompard SP 「Little Wing」

キミー・マイズナーは4位。
スケートアメリカ2位の彼女も、グランプリファイナル出場を目指して「今度こそ」という思いでこのフランス杯に臨んでくることでしょう。不運にも衣装を入れた荷物が空港に届かないというアクシデントがありましたが、ショートプログラムのリンクには笑顔で登場しました。最初のジャンプはトリプルルッツ+トリプルトウループの予定でしたが、惜しくも転倒。これが響いてしまいましたね。次のトリプルフリップは綺麗に決まりました。彼女は動きそのものがとてもしなやかです。引き締まった体や高さのあるジャンプももちろん魅力的。レイバックスピンも良かったと思います。マイズナーのスパイラルシークエンスは手の動きも素敵。安定感もありますね。最後のジャンプはダブルアクセル。彼女もトリプルアクセルを跳びますから、ダブルは余裕ですね。フリーではトリプルが見られるかな??次の要素はフライングシットスピン。彼女はスピンも上手ですね。終盤に入り、盛り上がる音楽に乗ってのストレートラインステップシークエンス。これは動きがとてもしなやかです。全身を使えていますね。ただステップの後半少し元気がないかな、とも思いました。最後の足換えコンビネーションスピンはよかったですね。いろんなポジションが入っていて、複雑な組み合わせながらスピードがありました。何より、最初のコンビネーションジャンプのミスが残念でした。でもまだフリーで挽回できます。逆転のマイズナー、頑張ってほしいですね。

得点はテクニカルエレメンツが26.48で、プログラムコンポーネンツは27.08。合計は52.56と少し出遅れてしまいました。安藤美姫、金妍兒からだと10点以上の開きになってしまうんですね。でも、フリーで三回転+三回転始めジャンプをしっかり決められれば逆転の可能性はまだあります。何より、トリプルアクセルも持っていますしね。

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(冒頭のジャンプで転倒もミスを引きずらなかった世界女王)

キミー・マイズナー 2006 Trophee Eric Bompard SP「Snow Storm」

やっぱりこの4選手が上に来ました。フリーではこの順位がどう入れ替わるのでしょうか。本当に見ごたえのある、おもしろい試合になりましたね、今年のフランス杯!!このリンク、何だか照明も少し落とした感じで、素敵ですね。ただ、解説の伊藤みどりが、視聴者にわかりやすい解説をしてくれるといいんですけどね(笑)「アップライトから…」とか言われてもってなりますよね(-_-;)分かる人にはもちろん分かるんだけど。結果が楽しみ♡

グランプリファイナル進出決定も出てきますね。安藤美姫はほぼ確定と言ってもいいかと思います。この4人全員にチャンスがあります。全員2戦目で、明日はプレッシャーもかかってくるかもしれません。思い出に残る大会になりそうな予感がします。誰が優勝してもおかしくない、レベルの高い戦いですからね。う~ん…やっぱりユナに頑張ってほしいなぁ…。

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2006 Cup of China★FS編★

中野友加里は中国杯2位に終わりました。もちろん国際大会ですから、素晴らしいことなんですが、優勝を期待してただけにちょっと残念…。本人も緊張があったと思います。結果はまたもや逆転優勝で幕を閉じました。ユリア・セベスチェンというベテラン選手が見事な復活劇を見せました(そこまで完璧な演技…ということはなかったと思いますが)。SP首位のエミリー・ヒューズは総合三位となりました。(浅田真央SP首位→総合三位、金妍兒SP首位→総合三位…これジンクス??)

中国杯FSは、中野友加里のみ見ていこうと思います。
サーモンピンクの衣装を着て登場しました。胸元の飾りが綺麗☆フリーの曲は「シンデレラ」です。最初のジャンプはダブルアクセル+ダブルトウループのコンビネーションジャンプ。成功率がまださほど高くないトリプルアクセルに挑戦するのはやめて、着実に得点を重ねていこうとしているのがわかります。これはとてもスムーズで綺麗でした。次はトリプルルッツダブルアクセルジャンプシークエンスでしたが、アクセルのほうはうまく着氷できず、手をついてしまいました。ルッツで何とか持ちこたえただけに、残念でしたね。ここで大きな得点のロス。次はコンビネーションスピン。これはレベル2ですね。次のトリプルフリップは回転が足りず、2回転(ダブルフリップ)と判定されてしまいましたので、これも得点がぐっと落ちてしまいます。ミスを引きずってしまうと厳しいですね><でも、続くトリプルサルコウは良かったですね。そして、フライングキャメルスピン→ドーナツスピン。これは彼女の持ち味のひとつです。次のジャンプはトリプルループのはずでしたが、これも2回転になってしまいました。ジャンプのキレに欠けますね…。フライングシットスピンも高評価に結びつくものではありませんでした。スケーティングそのものもちょっと硬い感じですしね。プレッシャーもあるでしょうし、まだ初戦ですからね。そして、終盤に入ってトリプルサルコウ+ダブルトウ+ダブルループの三連続ジャンプはとても綺麗でした。音楽の盛り上がりに合わせて、(足換え)コンビネーションスピンを見せます。

サーキュラーステップシークエンスは上体や手の動きもあって良かったです。でも硬さも見てとれます。金妍兒や浅田舞は優雅さややわらかさが、安藤美姫や中野友加里はスピード感や元気さがトレードマークでもありますけどね。そして、最後にたっぷりと見せたスパイラルシークエンスは高い評価を受けました。安定感もありましたね。いちばん最後、フィニッシュがダブルアクセルというのもすごかったですね。綺麗に成功していました。ただ、ジャンプのミスが多かったですね。他のエレメンツも、ジャンプのミスをカバーできるほどのレベルを取れていませんでした。調子は万全ではなかったのかもしれません。NHK杯や全日本選手権に期待をしていきたいですね。

得点はTES 45.49 + PCS 50.88 = 96.37と100点台に乗らず。彼女のPBは忘れてしまったのですが、これは低いほうの得点だと思います。プログラムコンポーネンツは全て6点台でしたしね。これからまたプログラムになじんでくるはずだし、ジャンプも決まってくるので、まだまだ期待できると思います。NHK杯では村主章枝&浅田真央との対決が待っています。05GPF銅メダリストとしての意地が、きっと出てくるはず。

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(惜しくも2位!次はNHK杯で連覇を目指す中野友加里)

2006 Cup of China FS 中野友加里「シンデレラ」

↑動画です♬

次はフランス杯(トロフィー・エリック・ボンパール)です。安藤美姫、金妍兒、ロシェット、マイズナーというレベルの高い選手の争いが待っています。もしかすると、全6戦の中で最も熾烈で、そして面白い、見ごたえのある試合になるかもしれません。安藤とロシェットはここで優勝すればファイナル出場権獲得は確実なものになります。他選手が崩れれば、ユナやマイズナーの優勝でも彼女らのファイナル出場が決まるかもしれません。ポイント争いもそろそろ注目ですね。3戦が終わったところで、エキシビションにも注目してみたいと思います!次回はエキシビション特集にしようと思います。

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2006 Cup of China★SP編★

グランプリシリーズももう第三戦を迎えました。
今週はカップ・オブ・チャイナです☆
日本からは中野友加里、浅田舞、澤田亜紀が出場。

それでは、浅田舞の演技から見てみたいと思います。
曲は「リベルタンゴ」。衣装もよく似合っていますね。
スケートアメリカに続く2戦目。どんな滑りでしょうか。

最初のジャンプは、トリプルルッツ+ダブルトウループ…ですが、これは回転不足です。大きく減点されてしまいますね。その次は、ステップから入るトリプルフリップ。ややマイナスの評価は受けましたが、これは綺麗に決まりました。新しいコーチのもとでは、妹とともにステップからのジャンプに磨きをかけている様子です。彼女はスケーティングや表現力がとても優雅ですね。曲に合わせた表現が上手です。次の要素はフライングシットスピン。回転速度やポジションもだいぶ今シーズン安定してきたように感じます。そして、スパイラルシークエンスはとても良かったです。レベル4の評価でしたし、安定感と柔軟性のあるスパイラルでした。これは本当に特筆すべき点ですね。最後のジャンプはダブルアクセル。これも成功。ジャンプのミスは引きずらず、頑張ってくれました。着氷もよかったですね。そして、レイバックスピン…ですが、ビールマンなどの難しい変化がないせいかレベル1ですね。マイナスの評価を受けました。サーキュラーステップもレベルは上がらず、1ですね。上半身の動きだとかそういうのに乏しいからでしょうか。レベルが低いと基礎点が下がりますから、テクニカルエレメンツが伸びないんですよね。最後の要素は足換えのコンビネーションスピン。足を換えるときに流れ(動き)が一瞬ピタリと止まってしまったのが残念でした。これもレベル1でしたね。

ただ滑っているだけでも綺麗な舞ちゃん。でもこれからきっとどんどん安定感や美しさを増していくのでしょうね。ビールマンスピンも今シーズンから入れていますし、コンビネーションジャンプもできるようになってきています。得点はTESが23.70、PCSは23.56で合計は47.26となりました。スケートアメリカの得点は下回ったものの、PCSは全て6点台でした。前は5点台だったことから考えると、プログラムの芸術性、構成のレベルが増したのでしょう。やっぱり最初のコンビネーションジャンプで3.80という低い点しか取れなかったことが悔やまれます。フリーに向けて、また素敵な「白鳥の湖」を期待したいです。Campbell's、スケートアメリカと滑るにつれて、浅田舞のプログラムとして、見る側の心にも根付いてきましたね。

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(写真はCampbell'sのもの。また差し替えますw)

動画はコチラ↓報道ステーション内で放送されたものです。
浅田舞 2006 Cup of China SP 「リベルタンゴ」

中野友加里はショートプログラム2位からのスタート。昨年のスケートカナダでGPS初の表彰台となる三位。その勢いに乗ってNHK杯では初優勝。GPF出場権を得た彼女は、浅田真央とスルツカヤに次ぐ堂々の三位!!GPFの表彰台にも上がったのです。全日本選手権は五位となり、惜しくもトリノ五輪代表選考からは落選。しかし、世界選手権の代表となり、初出場で見事五位。エキシビションにも出演して、美しいAmazing Graceを披露しました。まさにシンデレラガールなんですね、彼女は。昨シーズンたまたま出てきた新人というわけではなく、シニア五年目のそろそろベテランと呼べる選手です。そして何より、伊藤みどり以来10年ぶりとなるトリプルアクセルを2002年に決めた選手でもあります。今年もきっと3Aに挑戦してくれるでしょう。NHK杯フリーあたりで見られるかな?

その中野のショートプログラム使用曲は、映画SAYURIのサウンドトラックより「Memories of Geisha」です。紫の衣装がとても綺麗ですね☆最初のジャンプは、トリプルルッツ+ダブルトウループのコンビネーション。ところがこのルッツは回転不足ですね。惜しいミスです。続くトリプルフリップは綺麗に成功。やっぱりフリップはかなり足…巻いてますね。まぁそれも個性のひとつでしょう。でも、巻き足は回転不足の原因になると聞きますから、少し心配です。次の要素は、足換えのコンビネーションスピン。ポジションはしっかりしていますし、回転速度が速い!!素晴らしかったです。レベル4ですね。スパイラルシークエンスも良かったです。手の表現もすごく綺麗でした。柔軟性が増しましたね、昨シーズンよりも。レベル4を重ねて得点を上げていきます。そして、レイバックスピン。ここで、今年から入れたビールマンスピンが出てきています。これからのトレーニングで、ここもレベルが上がってくるといいですね。そして、ストレートラインステップで観客を盛り上げていきます。これからステップはまたマイナーチェンジをしてくると思います。そして、イーグルからのダブルアクセル。これは素晴らしい出来でした。中野はアクセルジャンプが得意ですからね。前後の流れもよく、余裕を持って跳べていたし、着氷と同時にエッジを掴んでいましたね。こういう演出はいいと思います♪そして、最後の要素はフライングキャメルスピン。キャメルスピンは素晴らしい。体はまっすぐ、スピードはしっかり保たれていました。これは彼女の得意な(最大の見せ場かな?)ドーナツスピンで締めています。ジャッジからも高い評価を受けました。

舞ちゃん同様、最初のコンビネーションジャンプ(SP最大の得点源)でのミスは痛かったですね。これがなければ首位になっていたでしょう。得点は、TESが28.50、PCSは26.40(=54.90)とどちらも首位のヒューズを下回り、僅差ではありますが2位という結果になりました。中国杯のSPでは、首位から最下位まで誰ひとり5項目の得点で7点台をつけられていません。全体的に低調と言わざるを得ないかもしれませんね。中野はきっと明日のフリーで逆転してくれる!!フリーの曲は「シンデレラ」。とても楽しみです♡

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(「シンデレラ」で逆転優勝を狙う中野友加里)

中野友加里 2006 Cup of China SP 「Memories of Geisha」

ショートプログラム首位に立ったのは、アメリカ三番手の選手であるエミリー・ヒューズ。Campbell'sの印象から比べると、少しスリムになりました。姉はソルトレイクシティ五輪金メダリストのサラ・ヒューズ。姉や妹が有名というのは、選手にとってどんな心持なんでしょうね。どこへ行っても「○○の妹(姉)」と言われるわけですからね。そんなことを言うのは日本だけかと思ったら、アメリカの実況・解説もしっかり言ってましたwでも、大抵姉妹がある選手は一緒にスケートをしていますけどね。クワンやシズニーなどもそうです。

ショートプログラム使用曲は「カルメン」。フィギュアスケートの曲として使われることがとても多いですね。浅田真央の昨シーズンSP曲、今シーズンEX曲もカルメンの中の音楽です。この中国杯男子シングル優勝のライサチェクもフリーでカルメンを滑っています。最初のジャンプは、トリプルフリップ+ダブルトウループ。これはとても綺麗に決まりました。着氷も安定していました。いつもの彼女よりも余裕を持った丁寧なジャンプでした。中野友加里はここでミスがありましたから、成功させたヒューズよりも得点が低くなってしまうんですね。ショートの中の要素って限られていますからね><続くジャンプはトリプルルッツ。バランスを崩しかけましたが、何とかこらえました。そして次の要素はスパイラルシークエンス。脚が高く上がってとても綺麗でした。じっくり見せていましたね。ジャッジからも高く評価されました。(足換え)コンビネーションスピンも良かったです。レベル4ですね。ポジションもしっかりしていました。だいぶ滑り慣れてきたんだなぁという印象を受けます。最後のジャンプはダブルアクセル。これもしっかり決めました。雑な感じを受けるジャンプからは脱したように見えますし、回転が抜けてしまうこともありませんでした。元気はありますが丁寧に跳んでいますね。レイバック→ビールマンのスピンもよかったです。浅田舞、中野友加里もそうですが、ほとんどの選手がビールマンスピンを入れるようになってきましたね。かなりの柔軟性が要求される難しい技です。カルメンの中でも有名な旋律に乗ってストレートラインステップを踏んでいきますが、少し動きが小さいかな?体が重そうに見えてしまいます。音楽が体に入っていない感じもしました。最後の要素はフライングシットスピン。難しいポジションをこなせていたと思います。そして自信たっぷりのフィニッシュ。早い滑走順ながらレベルの高い滑りを見せてくれました。

ヒューズの得点はTESが29.90と30点台目前。PCSは26.84、合計は56.74でSP首位に立ちました。トリプルルッツがクリーンに決まっていればもう少し技術点は伸びていたでしょうね。本当に小さなミスが悔やまれますね、どの選手も…。フリーでもこの首位を守って、グランプリシリーズ初優勝となるのでしょうか?楽しみに見てみたいと思います。

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(首位を守り、初優勝なるか?17歳エミリー・ヒューズ)

エミリー・ヒューズ 2006 Cup of China SP 「カルメン」

全体的に、滑りを見ても得点を見ても低調気味の中国杯。
1日置いてのフリーではどんな演技が見られるでしょうか。
中野友加里にはぜひ優勝を狙っていってほしいと思います。
GPS初参戦の澤田亜紀は現在4位と大健闘。
ベテランのソコロワは7位と低位置発進。
復活を見せたセベスチェンが3位につけています。
見逃せませんね~!!

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2006 Skate Canada★FS編★

スケートカナダは男女ともに一発逆転劇で幕を閉じました

まず男子に軽く触れておきます。男子はショートプログラム7位のステファン・ランビエールがフリーでトップに立ち、高橋大輔を振り切っての逆転優勝。でも、昨シーズンと同じ「四季」だった上、フリーでもミスが目立ったため、完璧な演技とはいえない出来でした。高橋は2度の転倒が残念でした。1つは跳べずに転倒…。やっぱり首位で迎えたということもあって、フリーでは緊張してしまったのかもしれませんね。ショートプログラムの三回転+三回転のジャンプなどはとても綺麗で、ステップの魅力にも磨きがかかっていますから、NHK杯ではぜひ頑張ってほしいです。ライバルであり、スケートアメリカ優勝の織田信成との対決になりますからね。それにランビエールとの再対決にもなります。NHK杯は面白くなりそう!!

女子はショート5位のジョアニー・ロシェットが逆転優勝。村主章枝は2位。そしてショートプログラム首位の金妍兒はフリーでミスが出て3位になりました。それでは、まず2位の村主の演技から見ていきたいと思います。

フリーの曲は「Song of the Spirits/Fantasia」だそうです。馴染みはありません…。すごくこだわって作ったそうなのでいっそう楽しみにして見てみたいと思います。人の声が流れてきたときは「これ大丈夫かな?」と思いましたが、音楽の違反による減点はありませんでした。ボーカル入りの曲を使ってもいいのは、シングルではエキシビションだけなんですね。でもこれは何か言葉(どこかの国や地方の言語)を音楽に載せて歌っているわけではないのでOKなのでしょうか。何だか神秘的な感じのする曲ですね。最初のジャンプはトリプルルッツ+ダブルトウループのコンビネーション。余裕を感じさせてくれる綺麗なジャンプだったと思います。次のトリプルフリップは高さも流れもあって良かったです。高い評価を受けました。トリプルトウループも良かったです。本当にミスのない、安定感抜群の演技をしてくれますよね。足換えのコンビネーションスピンはチェンジフットも自然、回転速度が落ちることもありませんでした。顔の前まで足を上げてくるスピンも入れていましたね。

フライングシットスピンの後、一瞬音楽が止まったと思うと雰囲気ががらっと変わります。パントマイムのような動きや表情をしていますね。そしてトリプルルッツを成功。続けてトリプルフリップ+ダブルトウループのコンビネーションを綺麗に決めました。安心して見られますね。助走が長くてダイナミックさはないかもしれないけど…。彼女の見せ場の一つである、スパイラルシークエンスのあとは、流れに乗ってのダブルアクセル。ダブルアクセルをプログラムの中に2回入れていますね。トリプルループやトリプルサルコウを抜いています。そしてもう一度フライングシットスピン。安定感があります。最後のジャンプはダブルアクセルダブルトウループジャンプシークエンス(2つのジャンプは一連の流れになっているが、ジャンプの間につなぎが入っている)だったのですが、前のアクセルがシングルになってしまいました。これが唯一のミスでしょうか。終盤のストレートラインステップシークエンスには若干の疲れが見えたかのように私は感じましたが、最後に入れた足換えのコンビネーションスピンでは綺麗なポジションと安定した回転速度を見せてくれました。これからNHK杯、全日本選手権と見ていくうちにしっくりくるプログラムになりそうです。

得点はTES 54.56 + PCS 55.68 = 110.24でした。そして、ショートプログラムとの合計得点は169.06となっています。初戦で堂々の2位。まだまだシーズン序盤。NHK杯や全日本選手権でまた素晴らしい演技を見せてくれると思います。ただ本人は「現代版シンデレラを表現…」というように言ってたけど、私はどのあたりがそれを表していたのかちょっとわかりにくかったです。

Suguri
(世界選手権を見据えて。2位村主章枝)

村主章枝 2006 Skate Canada FS「Song of the Spirits/Fantasia」  (YouTube動画)

そして、ショートプログラム首位のキム・ユナは総合三位となりました。でも、初めてのシニア世界大会で銅メダルを獲得するのはすごいですね。天才はやっぱり違うなぁ…と思わせる選手のひとりです。浅田真央は昨年のカップ・オブ・チャイナ(中国杯と表記することもあり)でシニアデビュー戦2位(1位スルツカヤ、3位荒川静香と超ハイレベル!!)という成績でした。ショート首位から総合三位…どんなことが起こったのか?詳しく見てみましょう。

赤と黒の情熱的な衣装だったショートからがらっと雰囲気を変え、フリーは淡い水色の衣装を着て登場しました。よく似合っています。表情を見ていても、16歳の幼さはあまり感じませんね。ライバルの真央ちゃんも急速に大人びてきましたが、彼女の落ち着きにはまだまだかないません。曲は「あげひばり」と出ていますが、テレビ局によって曲の表記が違ったりするのではっきりとはわかりません。最初のジャンプはトリプルフリップ+トリプルトウのコンビネーション。これはとても美しいジャンプでした。ジャッジからも高い評価を受けています。スケーティングの優雅さも素晴らしい。そして、イナバウアーからのダブルアクセル。これは流れがあって綺麗でした。技と技の間の流れがとっても重要で、彼女が持つ「流れ」は本当に自然なんです。そして、レイバックスピン→ビールマンスピン。これはレベル4です。高い評価を受けるに値するスピンですね。ここまでは完璧!!このまま初戦で優勝か…と思ったのですが、次のトリプルサルコウで着地が乱れてしまいます。次のキャメルスピンは、ミスを引きずらす綺麗でした。ストレートラインステップはとても滑らかでした。こんなスローテンポの曲であれば、サーキュラーステップでも綺麗かなぁと思ったり。本当に金妍兒は所作の美しい選手ですね。そして、トリプルルッツを余裕を持って成功。ミスを引きずらないのがいいですね。続くフライングシットスピンはややマイナスの評価をされました。そして、次のダブルアクセル+トリプルトウという難しいコンビネーションに失敗してしまいました。バランスが崩れて手をついてしまったんですね。ダブルアクセルの後ろのジャンプが三回転というのは滅多に見られません。決まると大きかっただけに、惜しい失敗です。これで心が乱れてしまったのか、続くトリプルルッツは回転が足りなかった上に転倒。大きなロスになってしまいました。少し疲れてきてしまっているようにも見えますね。スパイラルシークエンスではいつもより足を下ろすのが早かったり、ビールマンポジションのときに手が離れてしまい、足が落ちてしまうというミスもありました。最後のジャンプはダブルアクセル。ここはリカバリーできました。彼女も浅田真央同様トリプルアクセルを跳んでくるようになると思います。最後の足換えコンビネーションスピンは良かったです。少し首を傾げ、悔しそうな顔をしましたが、もう「次こそは」という表情になっていましたね。表現力は場を踏むごとに上がっていっています。あとは、メンタル面なのかなぁ。若い選手ですからね。それにしても素敵なプログラムだなぁと思います。ユナの優雅さが生かされていますね。フランス杯でも見るのが楽しみです。

フリーの得点はTES51.60+PCS55.20=105.80でした。これは4位という得点になります。スケートアメリカの真央ちゃんと全く同じ展開になりました。今年のGPSでの直接対決は見られませんが、2人とも2試合目(ユナ:フランス杯、真央:NHK杯)で結果を出して、ファイナルで直接対決してくれたらいいなぁ…なんて思います。ショートプログラムとの合計点は168.48で、村主章枝にもう一歩及びませんでした。あああと1つジャンプが決まっていれば…という僅差です(村主は169.06)。でもまだまだ可能性をたくさん秘めていますから、フランス杯の頃にはまたひとつスケールが大きくなっていることでしょう。フランス杯は厳しい戦いになります。スケートアメリカ優勝の安藤美姫、スケートカナダ優勝のロシェット、現世界チャンピオン(スケートアメリカ2位)のマイズナーとの対決になりますからね。でも、ぜひ表彰台を狙っていってほしいです。

Kimyuna1
(デビュー戦三位と大健闘!!16歳の金妍兒)

キム・ユナ 2006 Skate Canada FS「あげひばり」

そして、優勝したのは地元カナダのロシェット。
彼女、私より1歳年上なだけなんですね!!表彰台の写真を見てもわかるように、かなり堂々としていて「ベテラン」っていう感じに見えます。Rochetteという名前からも推測できますが、フランス語圏であるモントリオール出身の21歳です。身長も高そうに見えるけど、これも私とほぼ同じ157cmだそうです。意外!!彼女のことを初めて見るという方も多いかもしれませんが、トリノ五輪では5位入賞という成績を残していますし、グランプリファイナリストの経験もある選手です。もちろんカナダではトップの選手。力強くて美しく、エレメンツは基本に忠実。そんなスケートを見せてくれます。

フラメンコ音楽に乗って、いきなり三連続のコンビネーションジャンプを跳んできました。これはトリプルフリップ+ダブルトウループ+ダブルループですね。とても綺麗でした。ステップから入る難しいジャンプだったと思います。次もコンビネーションです。トリプルルッツ+ダブルトウ。彼女は踏み切りから着氷までかなり正確なジャンプを見せてくれますね、これもしっかり決まりました。その後はトリプルループのはずが1回転になってしまいました。これはもったいないミスでしたね。その後は足換えのコンビネーションスピン。ポジションも回転も綺麗です。少し体が重そうにも感じなくは…ないかな。そして、ストレートラインステップを中盤に持ってきました。あまりじっくりとは見せなかったけど、音楽に合っていて滑らかなステップでした。続くトリプルフリップは、基本をしっかり守ったお手本のようなジャンプでした。次のジャンプはコンビネーションジャンプではありません。ダブルアクセルを跳んだあと、その着氷足で次のジャンプへと踏み切っていればコンビネーションジャンプなのですが、この場合最初のダブルアクセルを下りてから、つなぎを入れて次のトリプルトウに入っていますよね。これは複数のジャンプが一連の流れになっている、ジャンプ・シークエンスといいます。この場合はダブルアクセルとトリプルトウループのジャンプシークエンス、となります。これもしっかり決まりました。そして足換えシットスピン。少し回転がゆっくりでしたね。

終盤に入って、スパイラルシークエンスを見せます。彼女も村主と同様あまり高く脚は上がりませんが、魅力的名スパイラルを研究している選手ですね。でも、180度開いたバレエジャンプ(脚を真横に開いて跳び上がる)を入れていました。そして終盤にもジャンプを入れています。まずはトリプルルッツ。「ああこれはルッツだ」と初心者でもはっきり分かる跳び方なんです。エッジの使い方、踏み切りのときの態勢など本当に基礎がしっかりしているんですね。最後のジャンプはトリプルサルコウ。これも流れがあって綺麗でした。サルコウは足が「ハ」の字になるので分かりやすいジャンプですね。序盤にループが1回転になった以外にミスはありませんでした。ラストへと盛り上がる音楽に乗って、足換えのコンビネーションスピンフライングシットスピンを見せて笑顔のフィニッシュでした。観客は地元選手の素晴らしいパフォームにスタンディングオベーションを贈っていました。

得点はパーソナルベストとなる118.26で、ショートプログラム5位から一気に首位に踊り出ました。かなり実力のある選手ですからね。SPとFSの合計得点は173.86で村主を抜いて見事優勝!!この逆転劇には驚かされました。5位だったショートプログラムは、BS朝日の放送では端折られてたんですよwあるフィギュアスケート雑誌で、荒川静香やミシェル・クワン、スルツカヤの世代から、次の世代を通り越して金妍兒や浅田真央、マイズナーの世代へと移っていってしまうのだろうかと書かれていたことがあるんですが、スケートアメリカでは安藤美姫、このスケートカナダではロシェットと、しっかり真ん中の選手達に世代が受け継がれていますよね。去年はみんな五輪シーズンというプレッシャーもあって、思うような演技をGPSや世界選手権で見せられなかったのかもしれないですね。ロシェットもキム・ユナと同じく2試合目はフランス杯(トロフィー・エリック・ボンパール)です。安藤美姫、マイズナー、金妍兒とポイントランキングの上位者が総当りのような試合ですから、これで上位に行けばファイナル出場はほぼ確実。ぜひ頑張ってほしいと思います。

Rochette
(SP5位からの逆転優勝、カナダのジョアニー・ロシェット)

Joannie Rochette 2006 Skate Canada FS「ドン・ジュアン」

4位はアリッサ・シズニー。転倒がひとつあったものの、フリーの得点では3位でした。ジャンプの精度がよくなってきているのは感じましたが、やっぱり転倒は多いですね。次の試合となるカップ・オブ・ロシアではもっと素敵な演技が見られると期待したいです。ショートプログラム3位のスザンナ・ポイキオは5位。フリーではミスが目立ってしまったんですね。激戦のフランス杯に彼女もエントリーしていますが、着実な演技でひとつでも上の順位を取れるといいなと思います。日本の恩田美栄はフリーで挽回し、11位から7位に上がりました。ショートプログラムの「春の海」ですが、再考が必要だと思います…。

Ladies_podium
(2006スケートカナダのメダリスト)

大会結果(ジャッジスコアも含みます)

ポイントランキングのトップは依然日本の安藤美姫。ロシェットが2位となります。それは、安藤のほうが獲得した得点が高いためですね。(そこで差をつけないと同点が続出しますからね)スケートカナダは高得点ラッシュとはならなかったので、次の試合では高い点数を取ってほしいと思います。ロシェットもスケートアメリカに当てはめれば三位ですからね。村主や金妍兒は表彰台に乗れていないことになります。まぁ何度も言うようにここが面白いんですがw

次はカップ・オブ・チャイナです。時差が少ないので結果をすぐに知れそう。テレビ放送枠はやっぱり少ないです。私はBS朝日で見るので大丈夫ですが、地上波のほうはかなり短い時間の放送となるようです。日本からは中野友加里、浅田舞、澤田亜紀が出場します。中野は優勝者予想でもトップに挙がっていました。新プログラム「シンデレラ」がとても気になります。ここでソコロワに1位を譲ってはいけません。頑張ってほしいと思います。舞ちゃんは四大陸選手権、スケートアメリカとシニアの世界大会を少しずつ経験してきているので、緊張せずに無理せずにゆったり滑ってほしいと思います。澤田亜紀はこれがシニア世界大会デビューとなります。浅田真央が出なくなったジュニア国内大会では彼女がトップの選手でしたが、まだまだ世界で勝負できるような高得点や高難度の技は出ていません。大舞台を楽しんでくれたらいいなぁと思います♪アイスダンスのTanith Belbin & Benjamin Agosto組も出場。要チェック!!

毎週末がフィギュアスケート、楽しい!!
エキシビション見逃して悔しいですが…。

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2006 Skate Canada★SP編★

今週は第2戦、スケートカナダ。そのショートプログラムで首位に立ったのは、これがシニア世界大会デビュー戦となる韓国のキム・ユナです。キム・ユナは現世界ジュニアチャンピオンの16歳。日本の浅田真央のライバルと言われることも多い選手です。

キム・ユナのショートプログラム使用曲は、映画ムーランルージュより「Tango de Roxanne」。昨シーズンもこの曲だったので、本人は滑り慣れているでしょう。そのためか、落ち着いて滑ることができていました。1番滑走だったこともよかったかもしれません。村主章枝らベテランの演技を目の前で見るより先に自分の出番だったほうが、緊張しないかもしれませんしね。彼女も世界ジュニアの頃よりぐっと大人びた顔つきになりました。若い選手は試合に登場するたびに成長を感じさせてくれます。長身、長い手足、妖艶な身のこなしは本当に素晴らしいですね。表現力も以前より増したと思います。

最初のジャンプはトリプルフリップ+トリプルトウループのコンビネーション。これはとても綺麗に決まりました。下りた後の流れもあります。そして、三回転+三回転を跳んだのは彼女だけでした。序盤にスパイラルシークエンスを入れてきました。柔軟性も素晴らしいですね。ビールマンやキャッチフットの姿勢がとても綺麗です。これはレベル4。フライングシットスピンも良かったです。安定感、回転の速度、ポジションどれも抜群でした。彼女も音楽に合った表現が上手ですね。タンゴらしい表現をうまく取り入れています。次はステップからのトリプルルッツ。これは高さにも回転にも余裕があって完璧でした。次の要素、ストレートラインステップでは力強さを見せてくれました。エッジワークも綺麗。ふわふわ浮いてしまうようなステップの選手もいた中、彼女のステップは素晴らしかったですね。そして、レイバックスピン→ビールマンスピンも優雅でとてもよかった。最後のジャンプはダブルアクセル。五輪の荒川静香のように、イナバウアーの姿勢からジャンプに入っていました。トリプルアクセルを跳ぶ選手だけあって、ダブルは余裕。成功率が上がれば、これから先フリーでトリプルアクセルも見られることでしょう。これで3つのジャンプは全て成功しました。最後のコンビネーションスピンも、力強さは途切れませんでした。足換えもスムーズでしたね。ひとつひとつのポジションがとても正確です。

得点はテクニカルエレメンツが37.84とかなりの高得点。プログラムコンポーネンツは24.84とあまり伸びませんでした。こちらが伸びてくるともっと強い選手になってきますね。技と技のつなぎの点が5.90と5点台がありました。スケートアメリカのジャッジより厳しいのかも(笑)そして合計は62.68!!全体の中で唯一60点を越えてきました。2位を4点ほどリードして、1番滑走でトップを守りました。シニア世界大会デビューでショートプログラム1位。これは鮮烈なデビューになりましたね。明日のフリーも楽しみです。

Kimyuna2
(ショートプログラム1位、韓国の16歳金妍兒)

キム・ユナ 2006 スケートカナダSP
(動画です。ぜひご覧ください♪)

2位につけたのは日本の村主章枝です。ショートプログラムの曲はラヴェルの「ボレロ」。正統派と言える選曲、彼女に似合う曲になりそう。昨シーズンの情熱的なフラメンコ音楽とはまた違った魅力のあるプログラムになっていきそうです。

最初のジャンプは、トリプルルッツ+ダブルトウループのコンビネーション。柔らかな着氷で、いい出来だったと思います。結果から言うと村主とキム・ユナは大体4点差。最初のコンビネーションジャンプの点数の開き分と言ってもいいかもしれません。村主は7.50点、キムは10.30点を獲得していますからね。次はステップから入るトリプルフリップでした。その後見せたレイバックスピンは綺麗でしたね。村主はビールマンスピンを持っていませんが、十分に見るものを楽しませてくれるレイバックだったと思います。ポジションもスピードも良かった。スパイラルシークエンスも高い評価を受けました。ボレロは単調な曲なので、あまり音楽には助けてもらえませんから、自分が持っている技のひとつひとつで魅せていかないといけませんからね。最後のジャンプはダブルアクセル。ジャンプもそうですが、全体を通して安定したミスのない演技を見せています。終盤に向けて曲は少しずつ盛り上がってきます。フライングシットスピンではややマイナスの評価を受けました。ステップに入る前の(足換え)コンビネーションスピンは良かったです。チェンジフットもスムーズで、回転速度や安定感はしっかり保たれていました。残る要素はストレートラインステップシークエンス。エッジワークはとても正確で綺麗でしたし、上半身の動きもよかったですね。最後に持ってきただけあるなぁと思いました。

得点は、テクニカルエレメンツが30.84と金妍兒に差をつけられましたが、ジャンプの難易度の差でしょうね。プログラムコンポーネンツは27.62と村主が上回りました。シーズン序盤ですから、次のNHK杯ではもっといい演技を見せてくれるでしょう。TES,PCSとも平均して高得点を取れる選手ですからね。合計は58.52で2位となりました。フリーは「一大プロジェクト」だそうで、今からとても楽しみです。

Suguri2
(見事なボレロを踊り、SP2位につけた村主章枝)

村主章枝 2006 スケートカナダSP 「ボレロ」

3位はフィンランドのスザンナ・ポイキオ。村主と同い年のベテラン選手です。ジャンプはとてもしなやかで流れがありました。堅実な演技で表彰台を狙ってくると思います。4位は05Skate Canada優勝のアリッサ・シズニー。ジャンプで転倒してしまったのが痛かったです。それも、トリプルルッツが1回転になってしまった上に転倒ですから、かなりの得点ロス。ショートプログラムは必須エレメンツを詰め込んでいますから、1つのミスもかなり大きくなってしまいます。シズニーの見せ場はスピンやスパイラル。ぜひフリーの演技で注目してみてください。地元カナダのジョアニー・ロシェットは少し出遅れて5位になりました。グランプリファイナリストにもなったことのある選手ですから、フリーでは調子を戻してくると思います。

男子シングルでトップに立っているのは日本の高橋大輔。
フリーでも緊張せずに頑張ってほしいと思います。
世界チャンピオンのランビエールは転倒がありまさかの7位発進。
フリーは男子にも注目してみたいと思います。
スケートアメリカに続いて、金メダルが取れるか?日本☆

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