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Campbell's★前編★

今日は今シーズンの開幕戦になる「日米対抗フィギュア」(キャンベル国際競技会…というそうです)が行われました。日米両チームとも三人の選手が出場。1人がショートプログラム、あとの2人がフリーの演技をします。日本からは安藤美姫、浅田舞、浅田真央が出場。安藤がショート、浅田姉妹がフリーを披露。いずれも新プログラムでした。アメリカからはサーシャ・コーエン、キミー・マイズナー、エミリー・ヒューズが出場し、コーエンがショートを滑りました。結果から言うと、日本チームの勝利!!男子はアメリカが勝ったのですが、女子は日本の強さを見せることができました。

それでは順番に一人ずつ見ていこうと思います。
勝手ながらアメリカのエミリー・ヒューズは割愛しますm(_ _)m

最初に両チームの顔ぶれを見たとき、「これは勝てないんじゃ…?」と一瞬思いました。安藤美姫は昨シーズンは全く成績が出せず「オリンピックに出るな」ぐらいのバッシングを受けるほどだったし、浅田舞はシニアでの成績はまだあまり残せていない。四大陸選手権では6位になりましたけどね。浅田真央は昨年大活躍したものの、相手チームは五輪銀メダリストに現世界チャンピオン…アメリカ有利に見えました。

1番滑走は日本の浅田舞。今シーズンのフリーは「白鳥の湖」です。衣装もぐっと大人っぽいものになりましたね~!彼女は本当に綺麗で、スタイルがいいですね。優雅でやわらかなスケーティングは見ていてとても心地いい。手の動かし方や身のこなしが美しい選手に成長してきているなぁと思いました。でも全体で見るとまだ何となく硬さがあって、ジャンプも少し弱さがあるように思っていました。でも今日の舞ちゃんはジャンプをほとんど成功。ステップも優雅だし、難しいスピンもどんどん取り入れていました。滑り出しから、綺麗さに磨きがかかったことがすぐに分かりました。最初のジャンプはトリプルルッツ。流れがあって、とても綺麗でした。昨年の全日本選手権のときよりもジャンプの安定感が増しています。続くトリプルフリップもよかったです。その次のジャンプ、トリプルループは助走の段階から何だか不安そうで、着氷もあまりクリアではありませんでした。GOEで少しだけ減点されています。それでも序盤に入れた3つのジャンプの出来はよかったと思います。

次の要素はスパイラルシークエンス。これはかなりしんどい技でしょうね~、見ていて思います。普通に足を上げるだけでもしんどいのに…。舞ちゃんも自分で足を下げる前に下がってきてしまっているのが見てとれます。レベル4のスパイラルでしたが、GOEで減点されているので残念です。レイバックスピン→ビールマンスピンはとても綺麗でした。昨シーズンはビールマン入れてなかったですからね。まだまだ進化中です。次のジャンプ、トリプルトウループも決まりました。コンビネーションジャンプがなくて寂しいなぁ…と思っていたらここに入れてきています。曲の盛り上がりに合わせて綺麗に跳んだトリプルフリップ+ダブルトウループ。その後の曲調の変化ともマッチしていて素敵でした。ストレートラインステップはかなり上達したように思います。ステップそのものをこれから改良してくるでしょうしね◎コンビネーションスピンはポジションもしっかりしていてよかったです。ジャッジも加点してくれています。本当にひとつひとつの要素の質を上げたなぁ…と見ていて何度も思いました。

ところが、次のトリプルサルコウの着氷でバランスを崩して手をついてしまいました。今日はジャンプがかなり良かっただけに、このミスがとても勿体無い!!そこから(もしくはコンビネーションスピンあたりから?)舞ちゃんに疲れが見えてきます。音楽においつくために少しスケーティングに焦りが出てしまったかな。でも最後のジャンプ、ダブルアクセルはきちんと成功しました。ただ、その後のスピンはどちらもスピードが落ちていたように思いました。次の舞台となるスケートアメリカまでには、4分間きっちり元気に滑りきれるスタミナをつけてくるはずです。目立ったミスはサルコウで手をついたことくらい。かなりいい出来でした☆ただ、これからのグランプリシリーズでライバルになる妹の真央、そしてマイズナーなどはコンビネーションジャンプをばんばん跳んできます。彼女達は三回転+三回転も持っている。それに対して舞ちゃんは今回1つだけ…。これではやっぱりかなり差が広がってしまいます。コンビネーションジャンプの基礎点は大体10点くらいありますからね。今回も予定はしていたけどコンビネーションにできなかったということかもしれないけど…。スケートアメリカではせめてもう1つくらいコンビネーションが跳べたらいいと思います。

得点は103.27パーソナルベストを更新。五輪や世界選手権で活躍したヒューズを上回る得点でした。これから成長できれば、GPSでも十分上位争いに入っていけるのではないかなぁと思います。シーズン序盤に飛ばしすぎるのだけは気をつけてほしいですが…。スタミナをつけて、細かいところも磨いていければ、今シーズンの浅田舞はぐっと飛躍するかもしれません。

Mai

YouTubeに動画がアップされていました。無料なのでぜひ見てくださいね☆
浅田舞「白鳥の湖」    (←クリックで再生開始)

次はショートプログラム対決。
日本は安藤美姫、アメリカはサーシャ・コーエンです。
安藤美姫から見ていきます。

安藤美姫の新プログラムは「シェヘラザード」のようです。これはフリーで使う曲だと思っていたので少し意外でした。青い衣装に身を包んでリンクに立った彼女は、かなりスリムになっていました。頬なんか、そげたみたいになってましたしね。昨シーズンの彼女を見ていれば、その違いは一目瞭然です。音楽が始まると、シャープに体を動かして「昨シーズンとは違うぞ」というアピールを一瞬でしてきました。

最初の要素はトリプルルッツ+ダブルループのコンビネーションジャンプ。流れの中で、軽やかに跳んでいました。彼女のジャンプは回転の速度が速いので綺麗に決まったときはかなり見ごたえがあります。続くトリプルフリップも余裕を持って跳んでいました。天才少女と呼ばれ、どの大会に出ても優勝していた安藤美姫に戻ってきています。そして、シェヘラザードの中でも有名な旋律に乗って、のびやかで綺麗なレイバックスピンビールマンも前よりよくなっていると思います。ジャンプやスピンだけでなく、流れを作るスケーティングがとても優雅になっています。もう走るように滑っていた安藤ではありません。最後のジャンプはダブルアクセル。これも成功。ジャンプは全て完璧でした。出場選手の中でも、ジャンプの正確さは彼女がいちばんだったと思います。

スパイラルは少しまだ硬さがあるものの、「体をひねっているだけ」のような前のスパイラルからは抜け出せていました。GOEでも加点されてますしね。今回はほとんどの要素にジャッジからの加点を貰っています。フライングシットスピンも軽やかでした。疲れは見えず、余裕を持った表情で滑れています。終盤に入れたストレートラインステップは力強く、スピーディーに進んでいきます。まだ荒っぽいけど、評価はレベル4!!ステップ自体になめらかさが出るともっといいんじゃないかな☆ジャンプはもちろんよかったんですが、私がいちばん「おっ!」と思ったのは最後のコンビネーションスピンでした。速度はしっかり保って、どのポジションもじっくり見せながらゆるやかに次の体勢に移っていく、まっすぐに伸ばしたキャメルスピン、美しく反ったレイバックスピン…とても魅力的でした。

得点はパーソナルベストとなる63.57!!プログラムコンポーネンツ全項目7点台を揃えました。そしてこの得点はチームアメリカでショートプログラムを披露したコーエンを上回る得点です。コーエンの昨シーズンの成績と安藤の成績ももちろんだいぶと違いますが、新プログラムで臨んだ安藤に対し、コーエンは04-05シーズンから変わらず「黒い瞳」。五輪でも世界選手権でも首位に立ったこの得意のプログラムで敗れたことは、コーエンに何かを考えさせるかもしれません。また、安藤にとっては大きな自信になるでしょう。ただ、コーエンはGPSには出場せず、シーズン後半に照準を合わせてきていますから、ここだけの出来を比較するのは微妙なんですけどね。夏の間プログラム作りに専念できた安藤とChampions on Iceなどでオフもあまりなかったコーエン。コンディションの違いもあったでしょう。

安藤美姫は私より1歳若い大学1年生。去年は数々の迷言??のため、心から応援できたとはいえない選手なのですが、この時期の女性は体調管理がすごく難しいというのは事実だと思うんですね。食事を抑えても簡単に体重が落ちなかったり、ストレスがむくみや顔つきにすぐに出てしまったり…。体としてはそう簡単に必要な脂肪をなくしてしまうわけにはいきませんから、そう簡単には減りません。体が重くなる→成績もふるわなくなる→余計にストレスを溜め込んでしまう…という状況だったのでしょう。全日本や五輪のときの彼女は相当追い込まれていたと思います。でも、そのストレスから今は開放されて、この演技につながったのかもしれません。五輪とは直接関係のない今シーズン、新しい気持ちで1から目指す世界選手権代表や全日本選手権の王座奪還。シニア世界大会初挑戦シーズンだった去年の浅田真央やマイズナーのようなフレッシュな気持ちで安藤が試合に臨めば、もともと持っている高い実力もありますから、かなり強いのかもしれません。ぜひ頑張ってほしいです。

Miki

安藤も動画がありました!ただし、実況・解説は英語です。
安藤美姫「シェヘラザード」 (←クリックで再生開始)

前編最後は、アメリカのサーシャ・コーエン。昨シーズンは全米選手権優勝、トリノオリンピック銀メダル、世界選手権3位と大活躍でした。でも、ここぞというところでの失敗がなければ、その三大会全てで金メダル獲得、ということも有り得たかもしれません。彼女の持ち味はやっぱりスパイラルシークエンス。彼女のスパイラルの右に出る者は当分出てこないでしょうね。それなのに、余裕そのものでじっくり見せてくれます。そのスパイラルにもぜひ注目して見てください。

グランプリシリーズ欠場の彼女は、連覇を懸けた全米選手権まで練習に専念するのか(はたまた映画などにまた出るのか)、ショートプログラムは昨シーズンと同じ「黒い瞳」です。これを使うのは3シーズン目ということになります。いい加減煮詰まってきたりしないのか心配ですが…。コーエンは私のかなり好きな選手でもあるので時々公式サイトを覗くのですが、今シーズンのショートは「黒い瞳」で決定のようです。フリーは「TBA」となっています。…TBAという曲ではありません。To be announced、つまり近日発表ということ。お披露目はやっぱりNationalsになるのでしょうか、気になりますね。「くるみ割り人形のパ・ド・ドゥ」や「ロミオとジュリエット」などメロディアスな曲で2年続いたので、今回は得意のアップテンポの曲に変えてくるのかなぁと思ったりしています。

小柄で可愛い姿でリンクに現れた彼女。何と衣装はそのまま…。マイナーチェンジはしているかもしれないし、彼女にもプログラムにもピッタリではあるけど。でも全米選手権に出てくる頃には衣装は変わっているでしょう。今日のサーシャはあまり元気やキレが感じられない滑りでした。さっきも少し書いたように、Champions on Iceツアー続きでオフらしいオフもなかったのかもしれません。冒頭から力強く押していった安藤との差が最初から出てしまいました。最初のコンビネーションジャンプはトリプルルッツ+ダブルトウループ。(安藤はダブルループを跳んでいるので基礎点が少し高い)このジャンプは綺麗でした。続くジャンプはトリプルフリップ。音楽とバシッと合うところなのでぜひ決めてほしかったんですが、まさかのミス。シングルフリップ、1回転となってしまいました。安藤がジャンプを全て完璧に決めただけに、余計このミスが目立ってしまいましたね~!!フライングシットスピン、もちろんコーエンらしく綺麗なんですけど、いつもの「黒い瞳」に見られるような速い回転と力強さが足りないような気がしました。五輪のショートのときなんか、もう「気迫」に満ち満ちてましたからね。でも、ミスを引きずらずに最後のジャンプ・ダブルアクセルを成功。

元気を取り戻して、スパイラルへ入る前のスケーティングを力強く見せてくれます。そして、最大のアピールポイント、完璧としか言えないスパイラルシークエンス!!レベル4の上にGOEで加点されますから、これだけでトリプルジャンプ1個分くらいの点数を取ることができるんですね。どのポジションもとても美しく、見とれてしまいます…。誰よりも綺麗なスパイラルを誰よりもじっくり見せてくれるのが彼女の魅力であり、強みですね。レイバックスピンも彼女独特のものがあって、とても綺麗です。そして終盤のストレートラインステップは、いつも観客をぐっと惹き込むものがあるんですね。だんだんスピードアップしていく曲に見事に乗って、表情・手の動き・身のこなし・力強くてなめらかなステップを見せてくれます。全体的に少し疲れがあったように思えた今回も、やっぱり最後は彼女独特のこのステップで楽しませてくれました。GOEで加点されていますからレベル4の評価を受けているんですね☆

最後のコンビネーションスピンも圧巻!!これもレベル4の上にGOEで加点されていますから、三回転ジャンプに匹敵する点数をもらえていますね。開幕戦でも、夏の疲れがあっても、これだけ見せてくれるサーシャ・コーエンはやっぱりすごい。世界選手権では、去年以上にライバルが多くなる中でも頑張って金メダルを狙ってほしいと思います。得点は61.55と安藤美姫を下回りました。プログラムコンポーネンツだけをとってみると、コーエンが上。ほぼ7点台後半で揃えて30点を突破。1シーズンごとに強くなっていく彼女ももうベテラン。円熟のような何かを、これからはプラスしてくることでしょうね。

Sasha850

コーエンの動画です☆ぜひご覧あれ♪
サーシャ・コーエン「黒い瞳」 (←クリックで再生開始)

明日は残る浅田真央とキミー・マイズナーについて書きます。YouTubeの動画ですが、最初は少し再生しづらいと思います。でも、一時停止にしてしばらく放置して、また再生したらスムーズに動き出しますよ~☆

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